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  • 執筆者の写真t-ogino

畳とフローリング、リノベーションで見落としてしまいがちな、意外な盲点。リフォームの心得



中庭のある狭小住宅

長く住んで来た家を、リノベーションをする理由は、いくつかあります。設備が古くなったり、住みやすい間取りに変えるためだったり、耐震補強の為だったり。 築年数の長い家は、現代の生活スタイルに合わなくなっている場合があり、現代的な生活をする為のリフォームも行われます。畳に座り、炬燵に入る生活から、フローリングでソファー・椅子の生活に変わりたい。畳の部屋をフローリングに変えるリフォームも、良く行われますが、実はここに、気をつけて置かないと、あれ??失敗?となってしまう以外な、盲点があります。

畳が持つ断熱材としての、役割

畳には畳表という、井草で編んだ表面の部分と、芯の部分があり、芯がつくる畳の厚さは5センチから6センチほどあります。芯の部分、元々は藁で作られていましたが、今ではポリエチレンフォームなど化学素材を使ったものも多く使われています。実は藁も化学素材も断熱性の高い材料です。 元々畳は、権威の象徴でもありましたが、断熱材が発展していない歴史の時代、板の間の寒さを和らげる為に使われ発展して来た側面があります。今では、1階の床下には断熱材を入れ寒さを防ぎますが、畳の和室に関しては、畳の断熱性能の高さを考え、断熱材を入れない設計をする場合もあるほどです。

畳をフローリングに貼り換えたら寒い??

古く床下に断熱材を入れていない家の畳をそのままフローリングに張り替えると、床の断熱性能がなくなってしまいます。当然寒い!!!!!外気にそのまま足を、触れさせているようなもの、フローリングというより昔の板の間になってしまいます。 当然、床下に断熱材を入れておかなくてはなりません。

床下断熱材を入れれば完璧か?

床下に断熱材をいれることで、冷気を防ぐことができます。が。。。。。ここでも盲点があります。畳の生活から、フローリングの生活に変えるということは、床面(畳面)に座るという生活から、椅子やソファーに座るという生活に変わるということです。このライフスタイルが完璧に変えられる場合はよいのですが、畳でごろごろする生活が忘れられない、床に座ってしまう、以前の生活スタイルを引き摺ってしまう場合、フローリングに直接座ることになります。いくら断熱材を入れていても、フローリングの木材の表面自体は冷たさが残ってしまい、真冬はそのまま床に座る訳にはいかなくなります。


フローリングゆえの冷たさを避けるには

真冬、表面が冷たくなってしまうフローリング。冷たさを避けるには、床暖房を入れるという方法があります。床暖房の放射熱は床面だけではなく、部屋全体を温めますから、非常に効率のよい暖房方法になります。 ホットカーペットをひくという手もありますが、放射熱にはあまり期待できない為、部屋を暖めるには、他の暖房器具に100%頼ることになります。

1階と2階では床の冷たさが違う

実は1階と2階では床の冷たさに差があります。1階は床下の外気に直接接しますから、外の気温の影響を受けやすい。2階の床下は1階の部屋ですから、室内の温度に接するだけですから、外気の影響は受けづらくなります。 畳からフローリングの張り替えをした場合も、そこまで冷たさを気にすることは無くなります。床暖房はあくまで快適性をどこまで求めるかという、視点で考えることになります。

畳の生活はいま時ではないのか?

さて、そもそも、畳の生活は今時では無いのでしょうか?実は私自身は畳でゴロゴロするのも好きだったりします。床に座るライフスタイルか、椅子に座るライフスタイルか、一度じっくり考えてみるのもよいかもしれません。

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