住宅設計の為に、取り纏める機会が出来たので、一度整理してみました。 「家づくりのコストを抑える、35の方法」 安くて良いモノという名の、中身スカスカな不出来な家をつくる為では無く、造り方を適正に検証して行く事で、バランスのとれた良いものをコストを抑えて作る方法を書いています。過剰なスペックとする事無く、今の時代に必要十分良質な家の作り方かな。 プランニング
1) 外壁の凹凸をさせない。正方形・長方形とする。 2) 階高・天井高さを低くする。 3) 屋根面を少なくする。(樋も量も少なくなる。) 4) 基礎面積を少なくする。 5) 部屋を少なくし、間仕切り壁を少なくする。
構造
6) 外壁等構造用合板を使用 7) 2F・3Fはネダレス工法(剛床工法) 8) 2F建てとし、構造負荷を減らす。 9) 集成材の使用。 10) 1F~3Fまで、柱の位置・壁の位置をなるべく揃える。 内装仕上
11) 天井を貼らない。(特に最上階) 12) 収納仕上げをプラスターボード表しの検討。 13) 1Fコンクリートベタ基礎の上に、断熱材付きフローリング直貼り。 14) 壁仕上 珪藻土 > プラスター塗 > ビニールクロス(高品質) > ビニールクロス(量産品) また、構造用合板表し、塗装も検討する。 15) 床材 無垢材、種類問屋等を検討し、選定する。 16) 床材 無節材 > 節有り材(杉orパイン) 17) 床材 無垢材(1枚モノ) > 継もの(乱尺) > 剥ぎもの(オーク・ナラ・アッシュ等) 外装
18) 外壁 タイル貼り > コテ塗材ジョリパット等 > ガルバリウム鋼板 > リシン吹付(目地有り) 19) 玄関 タイル貼り > モルタル金鏝押えの上、ウレタン塗装 建具
20) サッシ汎用品の使用。 21) 引戸 > 開き戸 22) 建具の数を少なくする。(木建・サッシ共) (収納・クローゼットの扉などは、ロールスクリーンを検討)
材料工事
23) 工種を減らす。 24) 極力同じ素材、同じ色を使用する。
家具・什器・機器
25) 家具工事を避け、大工工事とする。 (箱を大工工事で作り、扉は建具工事で取り付ける。) 26) 支給品を増やす。(ネット利用・搬入時期を検討) 洗面台・洗面器・水洗・ミラー・ポスト・ペンダントライト・キッチン 27) キッチン・ユニットバス等は華美なものを避ける。
断熱・空調・設備
28) 外断熱 > 普通断熱(但し、サッシはペアガラスとする。) 29) 床暖房 ガス > 電気 (また、暖房パネルは必要な最小限な大きさとする。) 30) エアコンは施主工事とする。(マルチの場合は支給品とする。) 31) お風呂等の水廻りは極力、1Fとする。 32) 排水管(特に縦管)は集約し、長さを短くする。 33) 長期優良住宅等、性能規定は再検討する。 34) 過剰な設備の再検討。 35) エコ関連は、コスト効率を検証する。
以上、家づくりのコストを抑える35の方法です。
そもそも
家づくりのコストとはなんでしょうか。
家づくりのコストにはいくつかの要素があります。主なものを挙げると:
土地の費用: 家を建てるために必要な土地の購入費用です。立地や面積によって大きく変わります。
設計費用: 建築士や設計士に支払う設計料。プランニングやデザインの段階で必要です。
建設費用: 実際に建物を建てるための工事費用。材料費、労務費、施工費などが含まれます。
設備費用: キッチン、バスルーム、暖房、冷房などの設備や家電の費用です。
内装費用: 壁紙、床材、照明などの内装にかかる費用です。
外装費用: 外壁、屋根、庭などの外装に関わる費用です。
許認可費用: 建築に必要な許可や申請に関する費用です。
引越し費用: 家が完成した後の引越しや家具の配置にかかる費用です。
その他の費用: 保険、税金、維持管理費用なども考慮する必要があります。
これらの費用を合計して、家づくりの総コストが決まります。予算を立てる際には、これらのすべての要素を考慮することが重要です。
家づくりの見積の作り方
家づくりの見積もりを作成する際には、一級建築士にまずは相談し、以下のステップに従って詳細な見積もりを作成するのが良いでしょう:
1. ニーズと要件の確認
家のサイズと仕様: 部屋の数や広さ、階数などを決定します。
立地条件: 土地の場所や地形、周辺の環境も考慮します。
予算: 予算の上限と下限を設定します。
2. 設計とプランニング
一級建築士に相談: 家のデザインやレイアウトを決定します。
設計図の作成: 一級建築士がプランをもとに設計図を作成します。
3. 工事見積もりの取得
工務店や施工業者の選定: 複数の業者から見積もりを取得することをお勧めします。
見積もりの内容を確認:
材料費: 使用する材料やその数量、単価など。
工事費用: 労務費や施工費、手間賃など。
設備費用: キッチン、バスルーム、エアコンなどの設備の費用。
内装費用: 壁紙、床材、照明などの内装にかかる費用。
外装費用: 外壁、屋根、庭などの外装にかかる費用。
許認可費用: 建築許可や申請に必要な費用。
その他の費用: 引越し費用や保険、税金など。
※確認は一級建築士に委託すると正確でスムーズです。
4. 見積もりの詳細確認
内訳の確認: 各項目の詳細な内訳を確認します。項目ごとに価格が明示されているか確認することが重要です。
予備費用の設定: 予期しない費用に備えて、予備費用を含めることをお勧めします。
5. 契約の準備
契約内容の確認: 契約書には、費用の詳細、工期、支払い条件、保証内容などが含まれます。
契約書の取り交わし: 工務店や施工業者と正式な契約を結びます。
6. プロジェクトの進行
進行状況の確認: 工事が進む中で定期的に進行状況を確認し、予算やスケジュールに問題がないかチェックします。
変更や追加の対応: 計画変更や追加工事が発生した場合は、その都度見積もりの更新を行います。
一級建築士に監理して貰いながら、このプロセスをしっかりと進めることで、家づくりのコストを管理しやすくなります。
家を安価につくる方法の整理
家を安価に作るためには、いくつかの戦略を採用することができます。以下に具体的な方法を詳しく説明します。
1. 設計の工夫
シンプルなデザイン: 複雑な形状や多層の建物よりも、シンプルで効率的な設計にすることでコストを削減できます。
標準化: 規格化された部品や材料を使用することで、コストを抑えることができます。例えば、標準的なサイズの窓やドアを選ぶと良いでしょう。
コンパクトな設計: 必要最低限の広さで設計し、不要なスペースを削減します。
2. 材料の選択
コストパフォーマンスの良い材料: 高価な素材の代わりに、コストパフォーマンスの良い代替品を検討します。例えば、合板やプリント合板を使用するなど。
ローカル材料の活用: 地元で手に入る材料を使用することで、輸送コストを削減できます。
再利用可能な材料: 既存の建材を再利用したり、中古の建材を購入することもコスト削減に役立ちます。
3. 施工方法の工夫
プレファブ工法: プレファブリケート(工場で事前に製造された部品を現場で組み立てる方法)を利用することで、工期を短縮し、施工費用を抑えられます。
DIY(自分でやる): 可能な範囲で自分で作業を行うことで、労務費を削減できます。例えば、内装の一部や庭作りなど。
シンプルな構造: 複雑な屋根の形状や装飾を避け、シンプルな構造にすることで施工費用を抑えることができます。
4. 効率的なプランニング
一括発注: 複数の作業をまとめて発注することで、コストを削減することができます。
分割施工: 予算に応じて、家を段階的に建設する方法も検討できます。まずは基本部分を完成させ、後から追加工事を行うという方法です。
5. 専門家との連携
信頼できる業者の選定: 複数の業者から見積もりを取り、コストと品質のバランスが良い業者を選ぶことが重要です。
設計士との相談: 設計段階で予算に合った最適なプランを提案してもらうことも、コスト削減に役立ちます。
6. その他の工夫
省エネルギー対策: エネルギー効率の良い設備を選ぶことで、長期的な維持費用を抑えることができます。
税制や助成金の利用: 住宅購入や建設に関する税制優遇や助成金を活用することも考慮します。
これらの方法を組み合わせることで、予算に合わせた家づくりが可能になります。
住まいの設計・計画の解説
→収納計画
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