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中庭が呼吸する

建物概要

所在地:東京都北区

構造:鉄骨造 3階建て

用途:一戸建ての住宅

敷地面積:80.07㎡(24.22坪)

延床面積:142.88㎡(43.22坪)

Design:Ogino Takamitsu Atelier

Photo:Takamitsu Ogino

 

施主の想い

奥行きに細長く、高さ制限など法的規制の厳しい難しい条件の敷地でした。いくつかの工務店・住宅メーカーを廻った処、高さ制限が厳しく、思った家がつくれなく何とか出来ませんか、というご相談に来られました。

 

夫婦で住んでいるが、もしかするとお子様と同居し2世帯になるかもしれない。その為にも、高さ制限で厳しいが3階建てとしたい。将来的には1階だけでも生活できる様にしたい。今の家が暗いので明るい家にして欲しいとの事でした。道路向かいの公園の桜が綺麗なので、桜の眺めも楽しみたいというご要望も戴きました。

 

要望のポイント

・3階建て

・2世帯住宅にも出来ること

・将来的に1階だけで生活

・住宅密集地ながら明るい家

2階平面図のスケッチ
断面図のスケッチ

設計・提案内容

敷地は、東側道路で、間口が狭く、奥行きが長く、3方を建物で囲われた、都心の典型的な住宅密集地でした。但し、道路の向かい側には公園があり、綺麗な桜の花を咲かせたり、赤レンガ造りの建物があったり、眺めの良い環境でした。

 

明るい家をつくる為、中庭を家の真ん中につくり、メッシュ素材でつくったスケルトン階段と共に光を通す筒となり、家の中に光をふんだんに取り入れます。プライバシーに配慮し、覗かれない様中庭には、ルーバー格子を階段には上下の横スリット窓とし室内が見えない様にしています。

 

3階建ての建物とする為、1階を半地下にして、建物を下げ、階の高さを押さえる為に、鉄骨造ながら、天井ふところを小さくして、梁を出しています。この梁を利用して間接照明を仕込み、部屋の特徴に転換しています。天井高さは2.4mですが、中庭や階段の部分の抜け感があるので、開放感のある家になっています。

 

奥様のワークスペースには、趣味の本・DVD・写真集を入れる為、それぞれの大きさに合せた高さの棚の本棚を作りつけ、階段の横にも一面に本棚をつくり大量の本を収納する場所を確保しました。公園の桜を借景とする為、2Fの道路側にリビングを配置しています。屋上はバルコニーとし、普段は洗濯物干し、夏場は日焼けをしたり遊べるスペースになっています。

 

1階に水周りと部屋を2つ設けて、将来ミニキッチンをつけられる様配管だけしておく事で、1階だけでの生活も可能にし歳を重ねたときの負担にならない準備をしています。

中庭のある家・住宅の模型|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

完成後の様子・施主の声

計画中・工事中ともに、2世帯で住める様にはしたけれど、お子様が戻って来て一緒に住むことは無いかも。。。。。とおっしゃていましたが、完成した家を見て、お子様が住みたいと帰って来られ一時、2世帯4人で住んでいらっしゃいました。今は、お孫さんがよく遊びに来られ、屋上バルコニーで家庭用プールを広げ楽しんでいらっしゃいます。

 

お孫さんが来られる様になり、窓廻りなど、安全に気を使った設計をしてくれていたんだねと、おっしゃって戴きました。家全体としては、とにかく明るいね!ちょっと窓を開けるだけで心地よい風が入ってきて凄く良いね!と、気に入って貰っています。

プロジェクトの進み方

幾つかの住宅会社を廻ったけれど、どの会社さんも2階建てまでかつ、家の中が暗くなりそうな家を提案されて、困っていると施主が相談に来られました。なるべく延床面積が欲しいというご要望に応えて、北側斜線を交わす為、半地下にし、明るくなるように中庭のプランを提案しました。その間取りをベースに設計を進めて行きました。

印象に残っていること

春の桜の季節に完成しました。借景の公園の桜が満開に咲き誇っていて、施主と一緒にその綺麗さに見惚れていた事が印象に残っています。

桜を眺めるルーフバルコニー・テラス・屋上|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

屋上から桜を眺めるルーフバルコニー

屋上は天空の中庭―桜を眺め・子供のプール・洗濯干し・空を我が家の庭になります。

屋上がある良さは、「日が当たる」「眺めが良い」「開放感」「非日常」。

密集した住宅地、隣の建物がせせこましく建っていても、屋上にでれば遠くまで広がる眺めが解放感抜群です。これまでいくつかの屋上・ルーフバルコニーのある家を設計してきましたが、そこでは、近くの公園の桜を眺めたり、ビールを飲みながら日焼けをしたり、子供のプールを広げたり、ベランダガーデニングを楽しんだり、毎日の洗濯モノを干したり。

特別な時間を過ごす事もあれば、日々の生活空間として利用したりしています。

暗くなりがちな住宅密集地を心地よく過ごせる仕掛けでもあり、郊外の住宅地のアウトドアリビングとしても広々と生活できます。

間接照明が素敵なリビング・借景が心地よい|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

リビング・間接照明

間接照明が、好きでよく提案をします。
反射を使って灯りを灯す、間接照明は天井や壁自体を照らし反射し、部屋を優しく包んでくれます。

光が出ている光源が目に入りると、ちょっと眩しい。間接照明は光源が隠れますから、優しい灯りとなって空間を照らします。

写真は、コーブ照明という灯りの作り方。
天井の中に照明を仕込み、上の天井面を照らす照明です。写真のように、折り上げ天井と一緒に組み込むことで、ドラマチックな空間演出になりました。
一見、装飾的なイメージの強いコーブ照明ですが、実はかなり実用的で、折り上げ天井全体が大きな、ひとつの照明のようになり明るい部屋になります。

キッチン・ワークスペース・スケルトン階段|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

キッチンの近くにワークスペース

抜け感って、居心地の良さにダイレクトにつながると考えています。抜け感があると開放感に繋がり、家の中だけでなく、その先とのつながりも出来る。意識が籠ってしまわず、開放する事に繋がってくれます。

キッチンからワークスペースの先の窓へ、階段へ、吹抜けへと、いくつもの抜け感を感じられることを意識して設計した住まいです。

スケルトン階段のあるダイニング・リビング|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

抜け感のあるリビング・ダイニング・キッチン

抜け感という言い方があります。
見通しがとれる場所だったり、奥行きのある空間で先に抜ける様な、感覚の事で、抜け感があると、開放感を感じられる住まいになります。住宅密集地などでは、特に、伸び伸び暮らせる住まいになります。

桜と中庭の家は、キッチンから、ワークスペースと階段の2つの方向に抜けています。
2つの方向に抜け感があると、空間の動きが増えてより開放感が増してくれます。

本棚・机を設えたワークスペース|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

本棚とワークスペース

好きなものに囲まれる、包まれる場所で過ごしたい。
シンプルだけど、人の持つ原初的な欲求な気がします。

ちょっと気恥ずかしけど、否定しない方が良い。
自分らしさが住まいと、暮らしににじみ出る家になるんじゃないかと。

好きなモノが色濃くでるのが、本。

どんな本を読んでいるのか?写真集?DVD?本棚に飾るものは?
好きのまとまりの本に包まれる暮らしは、好きに包まれる暮らしになるんじゃないかな。

階段とワークスペースに本棚をつくりました。

高い位置の窓

子供に安心な、窓廻りの設計。落下しない位置に開口部を設置

子供は想定外の動きをします。
怪我しないか?事故がおきないか?心配ですよね。
特に、窓廻り・・・落下したら?という不安があります。

各言う私自身も、小学生の頃、2階の窓から落ちた事がります。
お尻が重かった為、尻から落ちて事なきを得ましたが。

写真のお宅は、6年前に設計したお家です。
先日伺った処、当時居なかった、お孫さんが生まれています。なんと双子で!
お孫さんが遊びに来る様になり、建築時点ではぴんと来なかった窓の形状など、
子供に安全になっている事が良く分かると、言って貰っています。

子供部屋の窓は、高い位置にあります。
小さい子が、簡単に明け締め出来ない様に、高い位置かつ、隣の屋根からぎりぎり出るところに窓を設けて、光や風も取り込みます。

公園の桜を借景にしたリビング|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

桜を借景にしたリビング

桜を借景にしたリビングです。桜の綺麗な近隣公園の方角、部屋の角に大きなサッシをつくって公園への眺めをつくりました。リビングからお花見が出来る気持ち良い家になりました。

公園の桜を借景にした、個室|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

桜を借景にした寝室

借景として桜を眺める寝室です。間接照明の美しさと、桜の景色が、心地よき場になっています。

白タイルの中庭

光をといいれる中庭

下町・住宅密集地では中庭が効果的。光と風が入り、開放感・抜け感を生みます。

住宅密集地では、空気の入口と出口をつくってあげる事が大切です。
空気の出入りが無いと、ジメジメした淀んだ空気が溜まってしまいます。そこで、中庭を設ける事で、空気の入口・出口として機能させ家全体に、新鮮な風を取り込みます。

当然中庭からは、光も取り入れ、もう一つのリビング、アウトドアリビングとして使える家になります。

間接照明が綺麗な和室・畳の部屋・Japanese room|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

間接照明が美しい和室・客間

和の空間を、日常使いにしすること。
美しいシャープな線がでる空間にする事。

和モダンと言われる空間は、この2つで形になるのかなと。

間接照明の綺麗な線。
縁の無い畳の線。
床の間と棚の線。

ラインを綺麗に出す事で、シャープな印象になります。

和室は畳の上に座る場所なので、目線が低い位置になります。
その低い目線で設えていくのが、他の部屋とは違う最大の特徴で、棚の位置も低く低く低くしています。

抜け感のあるリビング

抜け感のあるダイニング

光りを多方向から入れると、壁に反射を繰り返して部屋の隅まで、光りの届く家になります。

反面エッジの効いた、陰影の強い空間にはなりません。

直射日光より、柔らかい光りがお好みの方は、多方面から光りを入れると柔らかい光りが室内を廻ります。

一つの方法として、強い光りの入る方向は、窓を細くし、光りを入れ過ぎ無い様にする事。眩しく、暑い場所になってしまうのを避けます。

中庭上部の吹き抜け

抜け感のあるダイニング

視線の抜けが、狭小敷地でも開放感を生む、伸びやかな住宅に

周囲が囲まれている、住宅密集地では、圧迫感のある狭苦しい空気になりがちです。
圧迫感の無い、伸びやかな環境を形成するには、視線の抜ける場所をつくる事が大切です。

中庭上部の吹抜け空間は、視線が抜ける場所であり、もう一つ部屋が有る様に感じ、吹抜けを効果的に配する事で、伸びやかな住空間が形成されます。

コーニス照明

リビング:間接照明天井で大人空間

コーニス照明という間接照明が、落ち着いた雰囲気をつくりだすリビングです。実は、鉄骨梁が天井から下に突き出して見えてくるところを、照明で隠しています。(梁が出て来るのは、北側斜線をかわして3階建てをたてる為に、階高を低くしているためです)天井の高さが場所で違う事によって、天井が高く・抜け感を感じるリビングになっています。

リビング階段とスケルトン階段

抜け感のあるのある2階

ダイニングから、→廊下→リビング→バルコニー→借景の赤煉瓦へと2階全体が、敷地の奥から前面道路向こうまで視線が抜ける心地よい抜け感が感じられる2階です。抜け感のを感じられる様に、中庭の上部の吹抜け部分の外壁は全て窓にし、視線が2階全体に届く様になっています。部屋の間の扉は全て引込として大きなワンルームとして使えるフロアになりました。

本棚とキッチン

ダイニングからワークスペースを眺める

対面キッチン・ダイニングに隣接して、ワークスペースを配置した間取りです。近い場所に家事と仕事の場があるので、家事をしながら仕事ができる間取りなっています。

中庭にアルミルーバーのある家|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

ルーバーが中庭への視線を避ける

中庭外部にアルミのルーバーを設置して、斜め前の道路からの視線を避けつつ、正面への視線の抜けと採光を両立しました。

スケルトン階段と本棚

抜け感のあるスケルトン階段

3階から屋上にあがるスケルトン階段です。階段を通して光が1階まで通る様、メッシュのエキスパンドメタルで製作した鉄骨階段です。沢山あるマンガ本が収納できる様に、階段付属の本棚をつくっています。落下防止はスチールパイプ。道具掛けになっています。

鉄骨のスケルトン階段と本棚|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

スケルトン階段と本棚とハイサイドライト

3階から屋上にあがるスケルトン階段です。階段を通して光が1階まで通る様、メッシュのエキスパンドメタルで製作した鉄骨階段です。沢山あるマンガ本が収納できる様に、階段付属の本棚をつくっています。落下防止はスチールパイプ。道具掛けになっています。

鉄骨のスケルトン階段と本棚・スチールメッシュ|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

外から覗かれない様、ハイサイドライトのある階段

ハイサイドライトで外から覗かれない様に、光と風を取り入れるスケルトン階段です。階段を通して光が1階まで通る様、メッシュのエキスパンドメタルで製作した鉄骨階段。落下防止はスチールパイプ。道具掛けになっています。

間接照明のある寝室

間接照明が落ち着きをつくる寝室・ベットルーム

照明は、空間の印象を大きく左右します。
特に間接照明は、質高い落ち着きと華やかさを合わせ持った空間の演出にぴったりです。
壁や床の仕上げ材以上に、場のイメージを大きく変える間接照明。

コーブ照明とは、天井の中に照明を仕込み、上の天井面を照らす照明のことです。

写真のように、折り上げ天井と一緒に組み込むことで、ドラマチックな空間演出になりました。

一見、装飾的なイメージの強いコーブ照明ですが、天井面全体を照らしその天井から反射した光が床を照らしますから、折り上げ天井全体が大きなの照明のようになります。

間接照明ですから、光源が見えず、眩しくない優しい光ですが、この照明だけで部屋全体が充分明るくなる、実用的な照明方法でも有ります。

天井を大きくコーブ照明にしたこの寝室は、明るく上質な空間に仕上がり、施主に喜ばれました。

グレーチングのバルコニー

グレーチングのバルコニー

グレーチングで製作したバルコニーです。グレーチングは道路の側溝のふたなんかにも使われている、対候性の良い素材で、隙間が空いている為、光を通してくれます。住宅密集地の狭小住宅を明るい家にする為に、採用しました。手摺のエキスパンドメタルと共に、光をとりこむ素材です。

階段と中庭

中庭から光をとりいれる

玄関扉を開けると、右奥に中庭が見え、正面の階段上部から、光りが降り注ぐ。
住宅密集地の狭小地で、玄関自体は小さいですが、繋がっている中庭、階段が明るさと開放感を味わせてくれます。
玄関、階段、中庭までが大きな一つの空間になっています。

白をベースの色彩をチョイスしたのは、光りが反射して一階まで綺麗に光りがまわり込む様にする為。

半地下の住まいの真ん中が、光りと風に恵まれる為に設えた、小さな庭。
細長い住宅密集地の暗い敷地に、どうにか光りを届けたい!という想いの小さなお庭。

光りが、反射し明るく感じる為の白の壁と床。光りを通す為にグレーチングで作ったバルコニー。防犯性と採光.風通しを両立する格子ルーバー。

何に使う訳では無いけれど、有ることで、心地良く暮らす事が出来る、光りの坪庭。

洗面と造作収納

製作家具と既製品を組み合わせた洗面所

既製品の洗面化粧台と造作の収納家具を組み合わせた洗面所です。既製品が入らないサイズの場所に造作収納を組み込む事で、スペースを有効活用しました。

白タイル床のトイレ

階段下のトイレ

階段下スペースを収納+αでフル活用!小さな場所を上手く使うトイレです。

階段下のスペース。使いようが中々無いスペースで、収納とするにも、半端に奥行きが有りすぎて意外と使いづらい。でも、全く使わないにはもったいない。

階段って奥行きがありますよね。この奥行きが曲者でスペースとしては有る物の、奥に入れたものは、深すぎて2度と取り出すことが無い。奥まった場所になってしまいます。こういう収納が多くなると、スペースはあるのに使いづらい収納・使いづらい部屋になりがちです。

この事例では、奥行きの深さを逆手に、洗濯機を入れています。洗濯機って横だけで無く奥も大きくて以外と置く場所の大きさが必要です。その変わり、洗濯機の上にはスペースがあり、その場所が空いて無くても、洗濯機は使えます。その、奥行きが深く、高さが低い洗濯機の特性を使い、奥が深く、階段が上にある階段下は、ピッタリな収納場所です。

洗濯機置場の横には、階段下のトイレを設置しました。。左から収納→洗濯機→トイレと、階段下を3種類の用途を入れ込んで、スペースを有効活用しています。この階段下は、水廻り関係を集中させていますから、1つの換気扇で通気できますから、湿気も無く、快適です。階段下の隠し部屋。開いたらビックリ色々な設備が入りこんでいます。

白いタイルの中庭

小さな坪庭が光をとりこみます

光りを、住まいの奥の奥まで取り込む為の小さな中庭=坪庭のある家です。

半地下の住まいの真ん中が、光りと風に恵まれる為に設えた、小さな庭。
細長い住宅密集地の暗い敷地に、どうにか光りを届けたい!という想いの小さなお庭。

光りが、反射し明るく感じる為の白の壁と床。光りを通す為にグレーチングで作ったバルコニー。防犯性と採光.風通しを両立する格子ルーバー。

何に使う訳では無いけれど、有ることで、心地良く暮らす事が出来る、光りの坪庭。

3階建ての中庭
階段から玄関を眺める

白い玄関

玄関扉を開けると、右奥に中庭が見え、正面の階段上部から、光りが降り注ぐ。
住宅密集地の狭小地で、玄関自体は小さいですが、繋がっている中庭、階段が明るさと開放感を味わせてくれます。
玄関、階段、中庭までが大きな一つの空間になっています。

白をベースの色彩をチョイスしたのは、光りが反射して一階まで綺麗に光りがまわり込む様にする為。

玄関も、両サイドに2つ下足入れがあり、意外と収納たっぷりだったりします。

白いタイルの玄関
白い階段と廊下

半地下の家の階段と廊下

階段の下に、トイレと洗濯機が隠されています。
何故なら半地下だから。

階段の下部は、収納にしてしまう事が多いんですが、半地下にしたおかげで、階段下のスペースに高さが出来ました。

左側の階段前が玄関の高さ。そこから2段下がったのが、右側の廊下です。

パッと見、収納。開けたらトイレ&洗濯機。

階段下の収納
3階建ての住宅外観

半地下で北側斜線を避けて3階建てに

重心低いのに、長細く高いので、不思議なプロポーションに。

高さ制限が厳しいので、1階は半地下。
その為、重心が低い形になってます。

本来3階が入らない法規制の場所に、色々工夫して、高さを抑えてどうにか3階建てしましたよ。

廊下と一体の白いタイルの中庭
3階建て住宅の外観|狭小住宅・鉄骨3階建て・半地下|

北側斜線をどうかい潜るか?を頑張ってみた家なんです。

高さ制限という、厄介、でも街の環境を守って行くのに大切な、法規制が有るんです。高い建物を立てると、お隣さんが影ばかりになったり圧迫感を感じたりするのを避ける為に規制をしている、とっても素敵な法律・条例なんですが。。。。。。

家、建てる側としては、結構厄介。
特に都心部の小さな敷地だと、ダイレクトにその影響を受けてしまい小さな家しか建たなくなってしまうんです。

北側斜線に係らない様にする、方法は単純です。
高さを低くする事。
そう、魔法の方法!!は無いっす。
え~そんなの当たり前じゃんと言わないで。
どう高さを抑えるかが、腕の見せ所。

・半地下にして建物をちょっと地面に埋める。
・各階の階高を低くする。
(でも天井高さはキープかつ、開放感を感じる仕掛けをする)

そうすると、あら不思議、本来2階建てしか建たない敷地に、3階が建ち、更に屋上まで作ってしまえた。。。
実際はかなり悪戦苦闘して設計した、汗と涙の結晶です。いや泣いては無いか。盛りすぎでした。

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