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  • 執筆者の写真t-ogino

建築素材の、魅力が増す素敵な使い方!

「屋根材を外壁に使う」


外壁のウロコの様な板が重なった仕上げ材は、本来屋根に使うコロニアルという材料を、壁材に使っています。

コロニアルは一枚一枚、一部分を重ねながら貼っていく素材で、重なりしろ部分に小さな段差ができます。光があたると、小さな影が重なりしろに出来、独特の素材感が生まれます。


外壁はどうしても、のっぺりした無個性ツルツル素材になりがちですが、素材を感じる材料を使いたくなります。コロニアルの微細な凹凸が写し出す光と影と質感が、個性のある存在感を持ちます。

細かい形が繰り返す姿が、綺麗なデザインになります。


こちらは、グレーのコロニアル。シンプルな中に特徴的な柔らかさを感じさせる素材で、スタイリッシュな、美しいグレーを形作ってくれました。



「ラーチ合板という、構造素材」



綺麗=美.美しさ であって欲しい。

綺麗=汚れていない では、悲しくなってしまう。


建築やっていると、綺麗=汚れない.汚れていないの意味で使われている場合が多いけれど、その言葉遣いは切なくないかい?



素材にも、美しい素材と汚れ難い素材があって、両方備えていると良いのだけれど、そうもいかない。もっとも汚れない素材なんて無いのだけれど。美しい素材を汚れ辛い仕上がりにして使う事が多いです。



壁や天井に貼っているのは、ラーチ合板(構造用合板)。もともと、構造耐力をつける為の材料で、仕上材では無い。仕上材では無いから、表面は粗くてザラっとしている。このザラっとした質感が人の肌には馴染む。ツルツルした空間の中にいるより、ザラっとした質感の中にいる方が、心地よいはず。ポリエステルの肌着より綿や絹の肌着の方が皮膚に優しく、着心地が良い様に。


耐力素材のラーチ合板、そのまま使うには荒すぎるので、自然由来の木に染み込む保護用塗料を塗っています。これで木の繊維が毛羽だたない。長く、持ちます。


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