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  • 執筆者の写真t-ogino

基礎鉄筋検査・鉄骨造ゆえの圧接カ所も目視と試験でチェック。桜と中庭の家(東京都北区)

更新日:8月23日


基礎配筋検査

基礎の鉄筋が組み終わったので、 配筋検査を行いました。 基礎スラブと基礎梁の、鉄筋の大きさ、量、場所等を確認。 鉄筋ピッチは写真の様な測りで確認しています。


鉄筋圧接

圧接カ所も目視でチェックしました。 太い鉄筋の場合、この写真の様に、圧力をかけ繋ぐ事で、構造上の一体化を図ります。 傷等が出来ていないか確認しました。 別途、超音波探傷試験を行い、超音波でこの球の内部に欠けや傷が無いか、確認しています。


基礎鉄筋組

鉄骨造、かつ半地下なので、凄い鉄筋の量になっています。 底の黒い部分は、防水。 先付防水といって、スラブ底から、湧水が入ってこない様にする為の防水です。 半地下程度だと、行わない場合が多いのですが、 防水に過剰で有る事は無いので、設置しました。

基礎構造の鉄筋とは?


基礎構造の鉄筋は、建物や構造物の基礎部分に使用される鉄筋のことです。これらの鉄筋はコンクリートと一緒に使われ、構造物の強度と安定性を確保します。具体的には、以下の役割があります。


  1. 強度の向上: コンクリートは圧縮には強いですが、引っ張りや曲げには弱いため、鉄筋を埋め込むことで引っ張り強度や曲げ強度が補強されます。

  2. ひび割れの防止: コンクリートのひび割れを抑制するために、鉄筋が均等に配置されます。これにより、構造物の耐久性が向上します。

  3. 構造物の安定性: 鉄筋は、基礎部分が地盤の変動や荷重に対して安定して対応できるようにします。


基礎構造に使われる鉄筋には、通常、以下のような種類があります。


  • 主筋: 基礎の主要な引張り強度を提供する鉄筋。

  • 配筋: 主筋を補助するために配置される鉄筋で、コンクリート内部の均等な力の分散を助けます。


鉄筋の配置や数量、太さなどは、設計図や建築基準に基づいて決定され、適切に施工されることで、安全で長持ちする基礎構造が実現します。


そもそも鉄筋とは何でしょうか。

鉄筋(てっきん)は、建築や土木工事で広く使用される材料で、コンクリートと組み合わせて構造物の強度を向上させるために使われます。以下に、鉄筋に関する詳しい情報を説明します。


1. 鉄筋の種類

  • 棒鋼(棒状鉄筋):

    • D形鉄筋(デフォームドバー): 表面にリブ(凸部)があり、コンクリートとの結合を強化します。通常、直径は6mmから50mm程度です。

    • 丸鋼: 表面が滑らかで、引張り強度を向上させるために使いますが、コンクリートとの結合力が低いです。


  • 鉄筋の材質:

    • 普通鋼(SD295): 引張強度が比較的低く、比較的安価です。

    • 高強度鋼(SD345、SD400など): 引張強度が高く、より強い構造物が必要な場合に使用します。


2. 鉄筋の設計と配置

  • 主筋(メインバー): 基礎や柱、梁などの主要部分に配置される鉄筋で、構造物が受ける引張りや曲げの力を支えます。

  • 配筋(ストラットバー): 主筋を補強し、コンクリートのひび割れを防ぐために配置される鉄筋です。主筋と直交して配置されることが多いです。

  • 補助筋: 補強のために使用される追加の鉄筋で、例えば、つなぎ合わせるためや局所的な力を分散するために使います。


3. 鉄筋の施工

  • 曲げ加工: 鉄筋は、設計図に基づいて特定の形状に曲げ加工されます。これにより、所定の位置で最適な強度を発揮できるようにします。

  • 結束: 鉄筋同士を結束するためには、鉄筋用の結束線(ツイスト線)や溶接を使用します。これにより、鉄筋が移動せず、施工中に位置がずれないようにします。

  • コンクリートの打設: 鉄筋が配置されたら、その上にコンクリートを打設します。コンクリートが硬化することで、鉄筋とコンクリートが一体となり、強度が発揮されます。


4. 鉄筋の保護と耐久性

  • 被覆厚さ: コンクリートが鉄筋を覆う厚さは、鉄筋の腐食を防ぎ、耐久性を向上させます。一般的には、基礎部分では20mm以上の被覆が必要です。

  • 腐食対策: 鉄筋がコンクリート内部で腐食すると、構造物の強度が低下します。耐腐食性のある鉄筋(例えば、ステンレス鋼や特殊コーティングされた鉄筋)が使用されることもあります。


5. 鉄筋の規格と標準

  • JIS(日本工業規格): 日本では、鉄筋の規格や試験方法がJIS(日本工業規格)で定められており、品質管理や設計基準に従って使用されます。


鉄筋は、建物や構造物の強度を支える重要な材料であり、その正しい使用と施工が安全性を確保するために不可欠です。


配筋検査について


配筋検査とは、建設現場で鉄筋の配置や施工が設計図に従って正確に行われているかを確認するための検査です。コンクリートを打設する前に行われるこの検査は、構造物の安全性や耐久性を確保するために重要な工程です。


配筋検査の主な目的

  1. 設計図との照合: 配筋の配置、数量、間隔、太さが設計図通りであるかを確認します。設計通りでない場合、構造物の強度や耐久性に影響を及ぼす可能性があります。

  2. 施工品質の確認: 鉄筋が適切に結束され、所定の位置に配置されているかを検査します。鉄筋が移動すると、コンクリートの強度に問題が生じる可能性があります。

  3. 安全性の確保: 鉄筋の配置が適切であることで、構造物が設計通りの強度や耐久性を発揮し、使用中の安全性が確保されます。


配筋検査の具体的な内容

  1. 鉄筋の位置確認:

    • 鉄筋の配置が設計図通りであるか、基準となる位置に正確に配置されているかを確認します。

  2. 鉄筋の数量と間隔の確認:

    • 設計図に示された数量や間隔で鉄筋が配置されているかを確認します。

  3. 鉄筋の形状と曲げ加工の確認:

    • 鉄筋が正しく曲げ加工されているか、設計通りの形状になっているかをチェックします。

  4. 鉄筋の結束状態の確認:

    • 鉄筋が適切に結束されており、施工中に移動しないようになっているかを確認します。

  5. コンクリートの被覆厚さの確認:

    • 鉄筋がコンクリートで適切に覆われているか、被覆厚さが設計基準を満たしているかを確認します。


配筋検査の手順

  1. 事前準備:

    • 検査を行う前に、設計図や施工計画書を確認し、検査基準を明確にしておきます。

  2. 現場確認:

    • 建設現場に赴き、鉄筋の配置や状態を実際に確認します。

  3. 検査記録の作成:

    • 検査結果を記録し、問題があれば詳細な指摘を行います。必要に応じて、修正や再施工の指示を出します。

  4. 検査合格の確認:

    • 検査が完了し、問題が解決された場合には、コンクリート打設の許可が出されます。


配筋検査の重要性

  • 構造物の安全性: 正確な配筋は、構造物の強度と安定性を確保するために不可欠です。

  • 法的要求: 多くの地域で、建設に関する法規や規格に従い、配筋検査が義務付けられています。

  • 長期的な耐久性: 正しい配筋によって、構造物の長期間にわたる耐久性や安全性が確保されます。


配筋検査は、建物や構造物が設計通りに安全に施工されるための重要なステップであり、検査の結果によっては修正が必要となる場合もありますが、それが構造物の品質と安全性を守るために重要な役割を果たします。


基礎配筋の組み方


基礎配筋の組み方は、建物や構造物の基礎部分を強化するための重要なプロセスです。基礎配筋は、コンクリート基礎が荷重に対して適切に対応できるように設計されます。以下に、基礎配筋の一般的な組み方とその手順を説明します。


1. 設計図の確認

  • 設計図の確認: 基礎配筋の設計図を確認し、主筋(メインバー)、配筋、補助筋の配置、数量、間隔などの詳細を把握します。


2. 材料の準備

  • 鉄筋の種類とサイズ: 設計図に基づき、使用する鉄筋の種類(D形鉄筋など)やサイズ(直径)を準備します。

  • 結束線や工具: 鉄筋を結束するための結束線や結束工具、カッター、曲げ機などを準備します。


3. 基礎型枠の設置

  • 型枠の設置: 基礎の形状に合わせて型枠を設置します。型枠は、コンクリートを流し込むための型を作ります。


4. 鉄筋の配置

  • 主筋の配置: 基礎の底部に主筋(メインバー)を配置します。主筋は通常、基礎の長さ方向に配置され、荷重を支える役割を果たします。

  • 配筋の配置: 主筋の上に、横方向に配筋(ストラットバー)を配置します。配筋は主筋と直交し、コンクリートのひび割れ防止や荷重分散の役割を果たします。

  • 補助筋の配置: 必要に応じて補助筋を配置します。これらは特定の部分や接合部で追加的な強度を提供します。


5. 鉄筋の結束

  • 結束: 鉄筋同士を結束線でしっかりと結束します。結束は、鉄筋がコンクリート打設時にずれないようにするための重要な工程です。

  • 結束の間隔: 一般的に、結束線での結束は30cm間隔程度で行います。必要に応じて設計図に従って調整します。


6. 鉄筋の高さ調整

  • 支持材の配置: 鉄筋が適切な高さになるように、鉄筋支持材(スパイサー)を配置します。これにより、コンクリートの被覆厚さが確保され、鉄筋がコンクリートの中心に位置します。


7. 配筋検査

  • 検査: 配筋が設計図通りに配置されているか、結束が正確であるかを確認するための配筋検査を実施します。検査合格後、コンクリートの打設が可能になります。


8. コンクリート打設

  • コンクリート打設: 配筋が検査に合格したら、型枠内にコンクリートを打設します。コンクリートが均等に流れるようにし、振動機で空気を抜きます。

  • 仕上げ: コンクリートを均し、表面を平滑に仕上げます。


配筋の注意点

  • 鉄筋の錆防止: 鉄筋はコンクリートで適切に覆われるようにし、腐食を防ぎます。

  • 設計図の遵守: 設計図や建築基準に従って、鉄筋の配置や数量を守ります。

  • 品質管理: 使用する鉄筋や施工方法の品質を確保するために、材料の確認や施工の注意を怠らないようにします。


基礎配筋は、構造物の安全性と耐久性を確保するために不可欠な作業です。正確な施工と詳細な確認が、長期間にわたる構造物の安定性を支える鍵となります。


基礎工事で行う圧接とは。


鉄筋の圧接(あっせつ)は、建設現場で鉄筋同士を接合する方法の一つです。この方法は、主に鉄筋の接続部に使用され、構造物の強度を保ちながら施工を行うために重要です。圧接は、特に高い引張り強度や耐久性が求められる場合に用いられます。


圧接の基本概念

圧接は、鉄筋の接触面に高い圧力を加えることで、鉄筋同士を一体化させる技術です。このプロセスでは、鉄筋の断面が溶けたり、強く圧縮されたりすることにより、強固な接合部が作られます。圧接は、鉄筋の接合部における強度や耐久性を向上させるために使用されます。


圧接の種類

  1. 抵抗圧接(電気圧接):

    • 抵抗圧接: 電気抵抗を利用して鉄筋を接合する方法です。鉄筋の接触面に電流を流し、その熱によって金属を溶かし、圧力をかけて接合します。主に以下の方法があります。

      • 抵抗圧接(ロッド抵抗圧接): 電気を通しながら鉄筋を加熱し、圧力をかけて接合します。

      • 抵抗溶接(スパイラル抵抗圧接): 電気で加熱しながらスパイラル状に圧接します。


  2. 圧接機(クランプ型):

    • 圧接機: 鉄筋を特定の機械で圧接する方法です。圧接機で鉄筋の端部を圧縮し、金属を流動させることで接合します。


  3. 鉄筋圧接機:

    • 圧接機(圧接装置): 専用の圧接機を用いて、鉄筋の端部を加熱し、圧力をかけて接合します。圧接機は、特定の圧力と温度で作業するため、精度の高い接合が可能です。


圧接の手順

  1. 準備:

    • 鉄筋の清掃: 接合する鉄筋の端部を清掃し、酸化物や油分を取り除きます。これにより、接合部の品質が向上します。

    • 鉄筋の端部整形: 鉄筋の端部が平らで、接触面が均等になるように整形します。


  2. 加熱:

    • 加熱: 圧接する鉄筋の接触面を加熱します。加熱は電気抵抗を利用する場合や、専用の加熱装置を使用する場合があります。


  3. 圧力を加える:

    • 圧力: 加熱後、鉄筋の端部に圧力を加え、金属を圧縮します。圧力は一定の時間と強度で加え、接合部が完全に融合するようにします。


  4. 冷却:

    • 冷却: 圧接が完了した後、接合部を冷却します。冷却は、接合部の強度を維持するために重要です。


圧接の利点

  1. 強度の向上: 圧接により、鉄筋同士の接合部が強固になるため、構造物全体の強度が向上します。


  2. 耐久性: 圧接は、接合部が均一で強固になるため、長期間の耐久性を確保できます。


  3. 施工の効率性: 圧接は、溶接や他の接合方法に比べて施工が迅速であるため、効率的です。


圧接の注意点

  1. 温度管理: 加熱温度や圧力の管理が重要です。適切な温度と圧力でないと、接合部が不完全になる可能性があります。


  2. 適切な機器の使用: 圧接には専用の機器が必要です。適切な機器を使用し、正確に作業することが求められます。


  3. 品質管理: 圧接後の接合部の品質を確認し、必要に応じて再検査を行います。接合部の品質が不十分な場合は、修正作業が必要です。


鉄筋の圧接は、強固で信頼性の高い接合部を作るために重要な技術です。適切な手順と管理を行うことで、構造物の安全性と耐久性を確保することができます。


鉄筋構造の検査のひとつ、超音波探傷試験とは


超音波探傷試験(ちょうおんぱたんしょうしけん、Ultrasonic Testing: UT)は、材料や構造物の内部欠陥を検出するための非破壊試験技術です。この試験方法は、主に鉄筋コンクリートや金属部品、溶接部などの検査に使用されます。超音波探傷試験は、高精度で内部の欠陥を可視化する能力があるため、品質管理や安全確保のために広く利用されています。


超音波探傷試験の基本原理


超音波探傷試験は、超音波を使用して材料内部の欠陥を検出します。以下の基本的な原理に基づいています


  1. 超音波の送信: 超音波発信器(トランスデューサ)から高周波の音波(超音波)を材料に向けて送信します。


  2. 音波の伝播: 超音波は材料内部を伝播し、途中で材料の密度や弾性の変化、欠陥(例えば、ひび割れや空洞)に遭遇すると反射します。


  3. 音波の反射: 反射した音波は再びトランスデューサに戻り、その信号が解析されます。反射波の時間差や強さから、内部の欠陥の位置やサイズを判断します。


  4. 信号の解析: 受信された超音波信号を分析することで、内部の欠陥や異常を可視化します。これにより、欠陥の位置や性質を特定します。


超音波探傷試験の機器

  • 超音波トランスデューサ(プローブ): 超音波を発信し、反射波を受信するための機器です。接触型と浸漬型があり、検査対象や用途に応じて使い分けます。


  • 超音波探傷器(UT機器): 超音波信号を生成し、受信した信号を解析して表示する装置です。画面に表示されたデータや波形から欠陥を判断します。


  • 耦合剤(カップリング剤): 超音波が材料とトランスデューサの間で効率的に伝播するようにするための液体やゲルです。空気の遮断を防ぎ、信号の伝達をスムーズにします。


超音波探傷試験の手順

  1. 準備:

    • 検査計画の策定: 検査対象の材料や構造物に応じて、検査の目的や範囲を決定します。

    • 機器の準備: 超音波トランスデューサや探傷器をセットアップし、必要な設定を行います。


  2. 試験の実施:

    • 表面の清掃: 検査対象の表面を清掃し、適切な耦合剤を塗布します。

    • 音波の送信: トランスデューサを材料に接触させ、超音波を送信します。

    • 信号の受信: 反射した音波を受信し、データを記録します。


  3. データの分析:

    • 波形の解析: 探傷器に表示された波形やデータを解析し、内部の欠陥や異常を特定します。

    • 欠陥の評価: 欠陥の位置、サイズ、性質を評価し、適切な対応を決定します。


  4. 報告書の作成:

    • 試験結果の記録: 検査結果を詳細に記録し、報告書を作成します。必要に応じて、欠陥の修正や追加検査を行います。


超音波探傷試験の利点

  • 非破壊検査: 材料や構造物を破壊することなく内部の欠陥を検出できます。


  • 高精度: 微細な欠陥や異常を高い精度で検出できるため、品質管理や安全性向上に有効です。


  • 深い探査: 材料の厚さに応じて深部まで検査できるため、厚い構造物や溶接部の検査に適しています。


  • 即時結果: 検査結果をリアルタイムで得ることができ、迅速な対応が可能です。


超音波探傷試験の注意点

  • 接触の良好性: トランスデューサと検査対象の表面が適切に接触していることが重要です。耦合剤の使用や表面処理が必要です。


  • 訓練と経験: 正確な結果を得るためには、操作技術とデータ解析のスキルが必要です。経験豊富な技術者による実施が望ましいです。


  • 素材の特性: 材料の種類や状態によって、超音波の伝播特性が異なるため、適切な設定と解析が求められます。


超音波探傷試験は、品質管理や構造物の保守・点検において非常に有用なツールです。正確な検査と適切な解析により、構造物の安全性や信頼性を確保するために重要な役割を果たします。



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