リモートワークが始まってから、仕事ができるちょっとした場を設計に組み込んでいます。リモートワークの場づくりでの課題の一つが、音。
夫婦でリモートワークをしていると、ウェブミーティングをお互いする為、話しの内容が、異なるミーティング相手に聞こえたしまう。
リビングの一部に、それぞれのリモートワークスペースを設えれば良いかというと、そうはいかない。こもれる場所が必要になる。
画像は、完成したばかりの、マンションリノベーション。
寝室にリモートワークの為のカウンターを作りました。(床から1mまでの木の壁は、ベッドのヘッドボード)リビングでのワークと、こもってベッドルームでミーティングというスタイルです。
音は、住まいについての、古くて新しい問題。木の葉の揺れる音、鳥の囀り、木枯らしの音、聴いていたい自然の音や家族の声から、ブロックしたい都会の喧騒、排水の音まで、隣人の生活音まで。どの音を取り入れ、どの音を排除するのか。今も昔も変わらず、考え続ける、大きな問題です。
リモートワークスペースの設計
リモートワークスペースを快適にするための設計には、いくつかの重要なポイントがあります。以下にいくつかの提案をまとめました。
1. 場所の選定
静かなエリア: 作業の邪魔になる音が少ない場所を選びましょう。リビングルームや寝室の隣ではなく、できるだけ独立したスペースが理想です。
自然光: 自然光が入る場所は、作業の効率を上げ、目にも優しいです。窓の位置やカーテンの選び方にも工夫をしましょう。
2. 家具とレイアウト
デスクとチェア: エルゴノミクス(人間工学)に基づいたデスクとチェアを選ぶと、長時間の作業でも体に負担がかかりません。高さ調整が可能なデスクや、背もたれが調整できるチェアが良いでしょう。
収納: 仕事道具や書類を整理できる収納スペースを確保します。デスク周りに収納を設けると便利です。
3. テクノロジーと電源
インターネット接続: 安定したWi-Fiや有線接続を確保することが重要です。必要に応じて、ネットワーク機器の配置や配線も検討しましょう。
電源: コンセントやUSBポートがアクセスしやすい位置にあると便利です。電源タップやケーブル管理も考えておくと良いです。
4. 照明
デスクライト: デスク上に調節可能なライトを置くと、目の疲れを軽減できます。直接光と間接光を使い分けると効果的です。
全体照明: 部屋全体の照明も適切に配置し、目に優しい明るさを保ちます。
5. デコレーションと快適さ
パーソナルスペース: 自分の好みに合った装飾や植物を置くことで、リラックスできる空間を作りましょう。
音環境: ノイズキャンセリングヘッドフォンや、部屋の音響調整も考えてみると良いでしょう。
6. 空気と温度管理
換気: 十分な換気を確保できる場所にしましょう。エアコンやファンも役立ちます。
温度管理: 快適な作業環境を保つために、温度調整ができる設備を考えておきましょう。
7. 休憩スペース
リフレッシュ: 短い休憩が取れる場所を作り、作業の合間にリフレッシュできるようにしましょう。クッションや小さなソファがあると便利です。
これらの要素を考慮しながら、自分の作業スタイルや生活に合ったリモートワークスペースを作ると、より快適で生産的な作業が可能になります。
オンラインミーティングをする為のリモートワークスペース
オンラインミーティングに適したリモートワークスペースを住宅内に作るためには、以下のポイントに注意して設計すると良いでしょう。
1. プライバシーと防音
位置: リビングルームやキッチンから遠く、静かな場所を選びましょう。家族が集まるエリアから隔離された部屋が理想です。
防音: 壁やドアに防音対策を施すことで、外部の音や内部の音漏れを最小限に抑えます。音を吸収する素材(カーペットや壁掛けのパネルなど)を使うのも効果的です。
2. 照明と背景
照明: 良好な映像品質を保つために、均等で自然な光が入る場所を選びましょう。デスクの上に調節可能なライトを設置し、顔が明るく映るようにします。背後に強い光源がないように注意しましょう。
背景: 背景はシンプルで整理されたものが望ましいです。ビデオ会議用の背景として、書棚やアート、植物など、あまりにもごちゃごちゃしないように工夫しましょう。専用の背景パネルやグリーンスクリーンを利用するのも一つの方法です。
3. カメラとマイクの配置
カメラ: ノートパソコンの内蔵カメラでも良いですが、外部カメラを使うと画質が向上します。カメラは目線の高さに置き、視線がカメラに向くようにしましょう。
マイク: 内蔵マイクは周囲の音を拾ってしまうことがあるので、外部の品質の良いマイクを使用するのが望ましいです。ノイズキャンセリング機能のあるものを選ぶと良いでしょう。
4. 家具と設備
デスクとチェア: 長時間の使用に耐えられる快適なデスクとチェアを選びましょう。エルゴノミクスに配慮したものが良いです。
電源: コンセントの配置を考え、電源タップやケーブル管理ができるようにします。充電が必要な機器や周辺機器も考慮して、必要な数の電源を確保しておきましょう。
5. ネットワーク環境
インターネット接続: 安定したインターネット接続が必須です。有線接続が可能なら、そちらを選ぶのが最も安定します。Wi-Fiを使用する場合は、ルーターの位置や中継器の設置を工夫して、接続品質を保ちましょう。
6. 快適さと機能性
エアコンや換気: 快適な温度を保つために、エアコンや換気設備を設置します。長時間の作業でも快適に過ごせるようにしましょう。
収納: 仕事道具や資料を整理するための収納スペースを確保します。デスク周りの整理整頓がしやすいように、収納棚や引き出しを用意します。
7. アクセサリーとカスタマイズ
デコレーション: 自分のスタイルに合った小物やアートを配置することで、気分良く作業できる環境を作ります。
リフレッシュ: 仕事の合間にリフレッシュできる小さなスペースを作ると良いでしょう。クッションやお気に入りの飲み物を置く場所を確保します。
これらの要素を考慮しながら、自宅内にオンラインミーティングに適したリモートワークスペースを設計すると、効率的で快適な作業環境が実現できます。
リモートワークとは
リモートワークとは、オフィスに出社せずに自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、自分が選んだ場所で仕事をする働き方を指します。以下はリモートワークの主要な特徴です:
場所の自由: リモートワーカーは、仕事をする場所を選ぶことができます。これにより通勤のストレスや移動時間を省くことができます。
テクノロジーの活用: リモートワークでは、インターネット接続が基本となります。メール、チャットツール、ビデオ会議システムなど、コミュニケーションツールやプロジェクト管理ツールを駆使して業務を進めます。
時間の柔軟性: 一部のリモートワークはフレックスタイム制度を採用しており、勤務時間を自分で調整できることがあります。しかし、業務の種類や企業の方針によっては、一定の勤務時間を守る必要がある場合もあります。
成果主義: リモートワークでは、プロセスよりも成果が重視されることが多いです。具体的な目標や成果物に対して評価されるため、自律的な働き方が求められます。
コミュニケーションの工夫: オフィスでの対面コミュニケーションができないため、オンラインでのコミュニケーションが重要になります。定期的なミーティングやチェックインを通じて、チームとの連携を維持します。
リモートワークには、仕事とプライベートのバランスを取りやすくする利点がありますが、自己管理やコミュニケーションのスキルが求められる場合もあります。
リモートワークする場所をリノベーション設計時に想定しておく
リモートワークを考慮したリノベーション設計は非常に有効です。以下のポイントを考慮することで、快適で効率的なリモートワーク環境を整えることができます。
専用の作業スペース: リモートワーク用に専用のオフィススペースを設けると、仕事とプライベートの区別がつきやすくなります。作業に集中できる静かなエリアを確保しましょう。
十分な照明と換気: 作業スペースには良好な照明と換気が必要です。自然光が入る場所や、適切な人工照明を考慮して、目に優しく快適な環境を作りましょう。
収納と整理: 書類や文房具を整理するための収納スペースを設けると、作業効率が向上します。収納棚や引き出しなどの設計を考えてみてください。
電源とインターネット接続: コンセントの位置やインターネットの配線も重要です。電源タップや延長コードを考慮して、必要な電源が確保できるようにしましょう。また、高速インターネット接続のための配線やルーターの設置位置も考えておくと良いです。
音の問題: 音の遮断も考慮すべきです。防音対策を施すことで、外部の騒音や家族の声が仕事に影響を与えるのを防げます。
快適な家具: 使いやすいデスクと椅子を選ぶことも大切です。長時間の作業でも快適に過ごせるよう、 ergonomics (人間工学) に基づいた家具を選ぶと良いでしょう。
リラックスエリア: 長時間働くと疲れることがあります。少しリラックスできるスペースや休憩エリアもあると、仕事の合間にリフレッシュできます。
これらの点をリノベーション設計に取り入れることで、リモートワークに適した快適な作業環境を作り上げることができます。
リモートワークをする為の収納
リモートワークのための収納は、作業スペースを整理し、効率的に利用するために重要です。以下に具体的な収納アイデアと考慮点を紹介します:
1. デスク周りの収納
引き出し付きデスク: デスクに引き出しがあると、文房具や小物を整理しやすいです。特に、デスクトップが広く保てるようにすると良いでしょう。
デスクオーガイザー: ペン、メモ帳、クリップなどの小物を整理するためのオーガイザーを使うと、作業効率が向上します。
2. 書類収納
書類キャビネット: 重要な書類やファイルを保管するために、書類キャビネットやファイリングキャビネットを用意します。引き出しが複数あるタイプが便利です。
壁掛け収納: 壁に取り付ける棚やポケットを使って、書類や重要なメモを整理すると、デスク周りがすっきりします。
3. 棚と収納ボックス
オープンシェルフ: 上部の壁に取り付けるオープンシェルフは、書籍や資料、インテリアアイテムなどを整理するのに便利です。アクセスしやすく、視覚的に整った印象を与えます。
収納ボックス: 収納ボックスやバスケットを使って、小さなアイテムや未整理の物をまとめておくと、整頓しやすくなります。ラベルを付けるとさらに管理が簡単になります。
4. ケーブル管理
ケーブルホルダー: ケーブルや電源コードを整理するためのケーブルホルダーやクランプを使うと、デスク周りがすっきりします。
ケーブルボックス: 電源タップや複数のケーブルを隠すためのボックスを使うと、見た目もスッキリし、事故防止にもなります。
5. ラベルと分類
ラベル付け: 収納ボックスや引き出しにはラベルを付けて、何が入っているか一目でわかるようにします。これにより、物を探す時間が短縮されます。
分類: 似たようなアイテムをまとめて分類することで、必要なものをすぐに見つけやすくなります。例えば、「書類」「文房具」「機器」など、カテゴリーごとに分けると良いでしょう。
6. 整理整頓
定期的な整理: 定期的に収納を見直して、不必要なものを処分し、使わないものを整理する習慣をつけると、常にすっきりとした作業環境を保てます。
収納の見直し: 時間が経つにつれて必要なものが変わることもあるので、収納方法や配置を見直すことも重要です。
これらの収納アイデアを取り入れることで、リモートワーク環境をより快適で効率的に整えることができます。
マンションリノベーション設計プロジェクトの解説
Comments