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執筆者の写真t-ogino

コンバージョン(用途変更)したオフィスをセンス良く使っていて感動!施主と意気投合したデザイン(東京都板橋区)

更新日:11月26日


市松に組んだ天井、コンクリート打ち放しのビンテージコンクリートのオフィス

年度末に、完成した市松天井のラボ。

伺う機会があったのですが、凄くセンス良く使っていました。


設計にあたって、オーナーとの会話で意気投合したのは。


・印刷工場の様な、元々の素の質感が良いよね。

・海外(フランス)にある様な、古いアパルトマンの感じを取り入れよう。


この2つぐらいで、デザインを練りに練るというより、オーナーと設計者で持った共通した感覚の言葉のやり取りを、リノベーション現場の状況を丁寧に読み取りながら、そのまま形にした感があります。方向性を初期の段階で共有できたので、スムーズでした。もちろん、実現する為のあれやこれやは有りますよ。

クラシックな黒の框戸、誘導灯、会議室の机と椅子

バルセロナチェアとブラックのイームズチェアが、ビンテージコンクリートむき出しの空間に良く似合っています。


クラシックな扉・古びたコンクリート・現代的なデザインチェア、異なるデザイン論理で出来あがっているそれぞれのモノを組み合わせる時は、トーンや質感・カラーのいったものの何かを共通させると質の高い空気感がつくれます。


リノベーション素材とリノベーション方法のまとめ


・天井市松天井組み、シナ合板に黒塗装。

・天井コンクリート、白に塗装。

・外壁ボード撤去、コンクリート表しボンドゴミなどケレン落としの上、防塵の透明塗装。

・床はそのままクリーニング。

・窓サッシはそのまま。

・照明は既存撤去、ダクトレール+スポットライに変更。

・内部壁新設、黒に塗装。


※既存倉庫をオフィスにコンバージョン(用途を変えるリノベーション)。外壁側のボードを剥がして、構造コンクリートが見える状態にして研磨をかけ仕上にしています。


施主と一級建築士がコミュニケーションをとって設計するリノベーションデザイン方法


施主と一級建築士が協力してリノベーションデザインを進める方法について詳しく説明しますね。


1. 初期相談と要望の整理

施主とのミーティング最初に、施主と一級建築士が初回ミーティングを行います。この段階で施主の要望、予算、ライフスタイル、優先事項などをヒアリングします。施主が持っているアイディアやイメージを具体化し、どのようなリノベーションを希望しているかを把握します。


フィールドワーク現地の視察を行い、現在の状態を確認します。これにより、既存の構造や制約を理解し、リノベーションの可能性を探ります。


2. コンセプトとプランニング

コンセプト提案建築士が施主の要望を基に、リノベーションのコンセプトを提案します。これには、デザインの方向性、使う素材、色彩計画などが含まれます。


プラン作成具体的なレイアウトプランや設計図を作成します。この段階で、各部屋の配置、動線、収納、照明などの詳細を決定します。施主と建築士が何度も打ち合わせを行い、プランの修正や調整を繰り返します。


3. デザインと素材選定

デザインの具体化インテリアデザインの詳細を詰めます。例えば、カウンターの形状、床材の選定、壁紙や塗装の選択などです。


素材選定素材や仕上げの選定を行います。ここでは、予算やデザインに合った素材を選ぶことが重要です。建築士が提案する選択肢の中から施主が選びます。


4. 施工と管理

施工業者の選定建築士が信頼できる施工業者を選定し、見積もりを取ります。施工業者と施主との間に建築士が調整役として入ることもあります。


施工管理施工が開始されると、建築士が工事の進捗を確認し、品質を管理します。施主と定期的に進捗報告を行い、問題が発生した場合には迅速に対処します。


5. 完了とアフターケア

完成検査施工が完了したら、施主と一緒に完成検査を行います。設計通りに仕上がっているかを確認し、必要な修正があれば指摘します。


アフターケアリノベーション後のフォローアップも重要です。一定期間内に発生した問題については、建築士がアフターケアを行います。


このプロセスを通じて、施主と一級建築士の緊密なコミュニケーションと協力が、満足度の高いリノベーションを実現する鍵となります。


コンバージョンとは


「コンバージョン」とは、一般的にはあるものを別の目的や用途に変換することを指しますが、建築や不動産においては、特に「コンバージョン」は既存の建物を別の用途に改装することを意味します。以下に、コンバージョンの具体的な例とプロセスについて詳しく説明します。


コンバージョンの主なタイプ

  1. 住宅用コンバージョン

    • アパートメントへの改装: 例えば、古い工場や倉庫をアパートメントに改装する場合です。

    • 単一家屋への改装: 商業ビルやオフィスビルを住宅に変えるケースもあります。


  2. 商業用コンバージョン

    • オフィスビルから店舗へ: 使われなくなったオフィスビルを店舗やレストランに改装することです。

    • 工場からショッピングモールへ: 古い工場をショッピングモールやエンターテイメント施設に変える場合です。


  3. 公共施設への改装

    • 学校からコミュニティセンターへ: 使用されなくなった学校を地域のコミュニティセンターに変えるケースです。

    • 教会から住宅へ: 使用されなくなった教会を住宅に改装することもあります。


コンバージョンのプロセス

  1. 用途とニーズの分析

    • 目的の明確化: どのような用途に変更したいのかを明確にし、それに必要な条件や要求事項をリストアップします。

    • 市場調査: 新しい用途に対する需要や競争環境を調査し、実現可能性を検討します。


  2. 設計とプランニング

    • 建物の状態評価: 現在の建物の構造や状態を評価し、改装に必要な工事や修繕の範囲を決定します。

    • 設計図作成: コンバージョンに必要な設計図や計画を作成します。これには、内部のレイアウト変更や外装の修正が含まれることがあります。


  3. 許可と規制の確認

    • 建築許可: コンバージョンを行うためには、地元の建築規制や許可が必要です。計画が規制に合致していることを確認します。

    • 用途変更の承認: 建物の用途変更が必要な場合は、地元の自治体からの承認を取得します。


  4. 施工

    • 改装工事: 設計図に基づいて、実際の改装工事を行います。これには、構造の変更、内装のリフォーム、設備の設置などが含まれます。

    • 品質管理: 工事の進行状況をチェックし、設計通りに仕上がっているか確認します。


  5. 完成と運用

    • 最終検査: 工事が完了した後、最終的な検査を行い、問題がないか確認します。

    • 運用開始: 改装が完了したら、新しい用途での運用を開始します。必要に応じて、運用に関するサポートや調整も行います。


コンバージョンのメリット

  • 歴史的価値の保存: 古い建物のコンバージョンにより、歴史的な価値や特色を保存しながら新しい用途に活用できます。

  • コストの節約: 新しい建物を建設するよりも、既存の建物を改装する方がコストを抑えられることがあります。

  • 環境への配慮: 既存の建物を再利用することで、資源の浪費を減らし、環境への影響を軽減できます。


このように、コンバージョンは建物の有効活用や資源の節約に貢献する手法として、広く用いられています。


異なるデザインのモノを組み合わせるリノベーション


異なるデザイン要素を組み合わせるリノベーションの魅力は、独特の個性と新たな価値を生み出す点にあります。クラシックな扉、古びたコンクリート、現代的なデザインチェアなど、異なるデザイン論理で作られた要素を組み合わせることで、以下のような利点があります。


1. ユニークな美しさの創出

異なるスタイルを組み合わせることで、オリジナルでユニークな美しさを生み出すことができます。例えば、クラシックな扉の重厚感と、現代的なデザインチェアの洗練されたラインが融合することで、個性的で印象的な空間が創造されます。


2. 歴史と現代性の融合

古びたコンクリートの持つ歴史的な雰囲気と、現代的なデザインの要素を組み合わせることで、過去と現在が共存する空間が生まれます。これにより、時間を超えた魅力が感じられる空間となり、深みや豊かさを加えます。


3. デザインのコントラストを楽しむ

異なるデザイン要素を組み合わせることで、コントラストを楽しむことができます。クラシックな扉の装飾的なディテールと、シンプルな現代的デザインチェアの対比が、視覚的な興味を引き出し、空間に動きを与えます。


4. 素材の異なるテクスチャーの融合

異なる素材やテクスチャーの組み合わせは、触感や視覚的な楽しさを提供します。古びたコンクリートの粗い質感と、現代的なチェアの滑らかな表面が相まって、空間に豊かなテクスチャーのバリエーションを加えます。


5. 機能性と美しさのバランス

異なるデザイン要素を組み合わせることで、機能性と美しさのバランスを取ることができます。例えば、現代的なチェアが快適な座り心地を提供しつつ、クラシックな扉が空間に優雅さを加えることで、実用性と美的感覚が調和します。


6. パーソナルな表現の強化

異なるスタイルの組み合わせは、施主の個性や価値観を反映する手段となります。自分の好みやライフスタイルに合わせて、さまざまなデザイン要素を選び、独自の空間を作り上げることができます。


7. 時代を超えた魅力の演出

過去のスタイルと現代的な要素の融合は、時代を超えた魅力を演出します。クラシックな要素と現代的な要素が組み合わさることで、空間が一層奥深く、歴史的な背景と現代の感覚が共存する独自の雰囲気を作り出します。


8. 柔軟性と適応性の向上

異なるデザイン要素を組み合わせることで、空間が柔軟に変化し、異なる用途や目的に適応しやすくなります。クラシックな扉や古びたコンクリートが基盤となり、現代的な家具や装飾を追加することで、空間の雰囲気や機能を簡単に変えることができます。


このように、異なるデザイン論理で作られた要素を組み合わせるリノベーションは、視覚的な魅力を高めるだけでなく、空間に深みや個性を加え、実用性と美しさのバランスを取ることができます。



オフィス設計プロジェクトの解説


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