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装飾的なはずの框扉を、一見素っ気ないくらい、ザクっとデザインしてみました。
ブラックの塗装と、金色の取手や鍵穴の金物との対比が、形に意味を与えてくれてます。
黒と金って相性いいですね。
荒々しい、ビンテージなコンクリート空間にこの扉がある処が、なんとも。。。乙。

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昨年設計した、老人ホームのインテリアで学んだ事をアレンジ。
設計の引き出しが又、増えました!

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LGSという、金属の骨組みがあります。
本来、天井で隠れてしまう素材だけど、鏡面素材で見えないのはもったい無いなあと、常々想っていたので、露出してみました。
綺麗に割り付けてみせてます。
装飾的な框扉の作り方
装飾的な框扉(かまちとびら)は、インテリアや家具において高級感を演出するために広く使われているスタイルの一つです。框扉は、フレームとパネルで構成されており、通常、フレーム部分が「框(かまち)」と呼ばれ、中央のパネル部分が「鏡板」と呼ばれます。以下は、装飾的な框扉の作り方の基本的なステップです。
1. デザインと寸法の決定
まず、框扉のデザインを決定します。デザインには、フレームの幅や厚み、鏡板の形状(フラット、凹凸があるもの、装飾彫刻が施されたものなど)が含まれます。また、扉の寸法(高さ、幅、厚み)も決める必要があります。用途や設置場所に応じて、デザインを選びます。
2. 素材の選定
框扉に使用する素材を選びます。一般的には、木材(例えばオーク、メープル、チェリーなど)が使われますが、MDFや合板なども選択肢です。選んだ素材が耐久性や仕上がりの美しさに影響を与えるので、慎重に選びましょう。
3. 木材の切り出し
框部分と鏡板部分の木材をそれぞれ必要な寸法に切り出します。框部分は4つのパーツ(上下の横框と左右の縦框)に分かれ、これらが組み合わさってフレームを構成します。
4. 接合部分の加工
框の接合部分を作成します。通常、接合方法として「ほぞとほぞ穴接ぎ」または「ダボ接ぎ」が使用されます。ほぞとほぞ穴接ぎは、框の端にほぞ(突起)を作り、対応する部分にほぞ穴をあけて、これを接合する方法です。接合部分の強度を高め、しっかりとしたフレームを作るために重要な工程です。
5. フレームの組み立て
接合部分に木工用接着剤を使用して、框を組み立てます。接着後はクランプで固定し、乾燥させます。クランプは均等な圧力をかけるために使用し、フレームが歪まないように注意します。
6. 鏡板の取り付け
フレームが組み立てられたら、中央の鏡板をはめ込みます。鏡板は、フレーム内で少し動けるようにわずかな余裕を持たせることが一般的です。これにより、湿度の変化に対応して木材が膨張・収縮しても、扉が割れたり歪んだりするのを防ぎます。
7. 仕上げと装飾
框扉が組み立てられたら、表面を研磨して滑らかにします。必要に応じて、装飾的なモールディングを追加したり、彫刻を施したりすることができます。その後、ステインや塗装を施して、最終的な仕上がりを整えます。
8. 取っ手やヒンジの取り付け
最後に、取っ手やヒンジを取り付けます。これらの金具は、デザインに合わせて選び、扉の開閉がスムーズに行えるように取り付けます。
注意点
精度: 框扉の部品は、非常に高い精度で切り出し、加工する必要があります。接合部が正確でないと、扉がしっかりと閉まらなかったり、長期間使用するうちに歪んできたりすることがあります。
仕上げ: 木材の表面をしっかりと研磨し、塗装やステインを均一に仕上げることが重要です。これにより、耐久性が向上し、見た目も美しくなります。
装飾的な框扉は、クラシックでありながらも現代的なインテリアにもよく合います。正確な作業と適切な素材選びが、美しく長持ちする框扉を作るための鍵となります。

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黒色の框扉と金色の取手のコントラストの相性が良い
黒色の框扉と金色の取手のコントラストが相性が良い理由はいくつかあります。以下にその主な理由を挙げて説明します。
1. 色彩の対比による視覚的な魅力
黒色と金色は、色彩の輪で対極に位置するわけではありませんが、それでも強いコントラストを持つ組み合わせです。黒色はシックで落ち着いた印象を与える一方、金色は華やかで高級感のある印象を持ちます。この対比によって、黒のフレームのシンプルさと金の取手の華やかさが互いを引き立て合い、視覚的にバランスの取れた、美しい仕上がりを生み出します。
2. 高級感と洗練さの演出
黒色は洗練され、シンプルでモダンな印象を与えますが、それだけではやや地味に感じられることもあります。そこに金色の取手を合わせることで、豪華さや高級感が加わります。金色は歴史的に富や権力、贅沢を象徴する色であり、黒のシックな背景との組み合わせによって、その高級感がさらに強調されます。結果的に、空間全体がより上質で洗練された印象を持つようになります。
3. モダンとクラシックの融合
黒色はモダンでミニマルなスタイルによく合い、金色はクラシックで伝統的なデザインに関連付けられることが多いです。この二つの色の組み合わせは、モダンとクラシックの両方の要素を持つデザインを可能にし、異なる時代やスタイルの融合を演出します。これにより、さまざまなインテリアスタイルに対応できる汎用性が高まります。
4. 視線を引きつける焦点の形成
金色の取手は、黒の框扉に対して明るく目立つため、視線を自然に引きつけます。これにより、扉がただの機能的な要素ではなく、空間の中でデザインの焦点として機能するようになります。デザインのディテールにこだわった印象を与え、全体のインテリアデザインにおいて重要な役割を果たすことができます。
5. 多様なスタイルとの適応性
黒と金の組み合わせは、現代的なインテリアだけでなく、伝統的なインテリアにも適しています。例えば、クラシックなフレンチスタイル、アールデコスタイル、あるいはインダストリアルスタイルのいずれにおいても、この配色は洗練された美しさを提供します。そのため、さまざまなデザインスタイルに調和しやすく、インテリアの一部として取り入れやすいのが特徴です。
黒色の框扉と金色の取手の組み合わせは、色のコントラストが視覚的な魅力を生み出し、高級感と洗練さを演出します。また、モダンとクラシックのスタイルの融合を可能にし、視覚的な焦点を形成することで、空間全体の印象を引き締めます。これらの要素が相まって、非常に魅力的でバランスの取れたインテリアデザインを実現することができます。
框扉の装飾に使うモールとは
框扉(かまちとびら)の装飾に使われる「モール」について詳しく説明します。モールは、框扉や家具の装飾において非常に重要な要素であり、そのデザインやスタイルに大きな影響を与えることができます。
モールとは
「モール」(またはモールディング、molding)は、木材、プラスチック、金属などで作られる細長い装飾材のことを指します。モールは、框扉のフレーム部分や中央の鏡板周囲に取り付けられ、装飾的なディテールを加える役割を果たします。建築やインテリアデザインの分野で広く使用され、特に扉や壁、家具のエッジ部分に施されることが多いです。
モールの機能
装飾的な役割: モールは、扉や家具の見た目を引き立てるために使用されます。シンプルな扉にモールを加えることで、視覚的に豊かで美しいデザインに変えることができます。特に框扉では、モールの形状やデザインによって、クラシック、モダン、ビクトリアン、アールデコなど、さまざまなスタイルを表現することが可能です。
デザインの統一性: モールは、室内全体のデザインテーマを統一するためにも使われます。例えば、部屋全体のクラウンモールディング(天井付近の装飾モール)やベースモールディング(床付近の装飾モール)と框扉のモールのデザインを統一することで、空間全体に一貫性と調和をもたらします。
境界の強調: モールは、框扉のフレームと鏡板の境界を強調する役割も果たします。これにより、扉のデザインがよりはっきりとし、立体感が増します。
モールの種類と形状
モールにはさまざまな形状や種類がありますが、以下のような基本的なものがよく使用されます。
ビーズモールディング: 小さな半球形の連続した突起があるモール。細かい装飾が特徴で、伝統的なデザインによく用いられます。
エッグ・アンド・ダートモールディング: 卵型と矢形のモチーフが交互に繰り返されるデザイン。古典的な建築スタイルに多く見られます。
オゴーモールディング: S字の曲線が特徴で、装飾的なフレームに使用されることが多いです。曲線が美しいため、柔らかい印象を与えます。
ダンテモールディング: 緩やかな波形やリーフモチーフが施されたデザイン。エレガントな印象を作り出し、豪華な框扉に適しています。
リードモールディング: 細い縦のラインが連続するシンプルなデザイン。現代的で洗練されたスタイルを演出するために使用されます。
モールの取り付け方法
モールの取り付けにはいくつかの方法がありますが、基本的には以下の手順に従います。
寸法測定とカット: 框扉に合わせてモールの長さを正確に測定し、適切な角度(通常は45度)でカットします。コーナー部分は特に正確なカットが必要です。
接着剤と釘で固定: モールを框扉に取り付ける際は、木工用接着剤を使用し、さらに小さな釘でしっかりと固定します。接着剤が乾く前に位置を調整し、釘で仮固定することが一般的です。
隙間の充填と仕上げ: モールの取り付け後、コーナーや接合部分にできた隙間をパテなどで埋め、表面を滑らかにします。最後に全体を研磨して、塗装やステインを施して仕上げます。
モールは、框扉の装飾において重要な役割を果たし、デザインのスタイルや空間の雰囲気に大きく影響を与えます。モールの種類や形状を選ぶことで、扉全体の印象を大きく変えることができ、部屋全体のインテリアデザインとの調和を図ることができます。正確な取り付けと仕上げが、美しく効果的な框扉のデザインを実現するための鍵となります。

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扉に重厚感を感じるデザイン
扉に重厚感を感じさせるデザインは、しっかりとした存在感を持ち、高級感や安定感を醸し出します。重厚感のある扉は、主に高級住宅や歴史的建造物、特別な空間(例:書斎、エントランスホール)に使用されることが多いです。以下は、扉に重厚感を与えるためのデザイン要素とその特徴について詳しく説明します。
1. 素材の選定
重厚感のある扉をデザインする際、素材選びが非常に重要です。以下の素材は特に重厚感を感じさせる効果があります。
無垢材: オーク、ウォールナット、マホガニーなどの硬くて重い無垢材は、質感が豊かで重量感があります。無垢材特有の美しい木目が強調され、高級感を演出します。
金属: アイアンやブロンズなどの金属を使った扉も、重厚感を持たせるのに適しています。金属素材のフレームや装飾が施された木製扉も、クラシックで重厚な印象を与えます。
ガラスと木材の組み合わせ: 重厚な木枠に、厚みのあるガラスを組み合わせることで、視覚的な重厚感を持たせつつ、空間に光を取り入れることができます。
2. デザインのスタイル
重厚感を感じさせるためには、扉のデザインスタイルも重要です。以下のスタイルは重厚感を持たせるのに適しています。
クラシック・トラディショナルスタイル: パネルを複数使ったデザイン(例:二重パネル、三重パネル)、アーチ型のトップ、細かな彫刻や装飾モールを施したデザインは、伝統的で重厚な印象を与えます。歴史的建造物やクラシックな内装によく合います。
バロックやルネッサンス風: バロックスタイルのような豪華で細部にまで装飾が施されたデザインや、ルネッサンス風の対称的なパターンと彫刻は、非常に重厚で高級感のある雰囲気を作り出します。
ビクトリアンスタイル: ゴシック調の装飾やステンドグラスを使用したデザインも、重厚感を増す要素として有効です。
3. フレームとパネルの構成
框扉において、フレーム(框)とパネル(鏡板)の構成は重厚感を生むために重要な要素です。
太いフレーム: 扉の周りの框を太くすることで、視覚的な重さと存在感が強調されます。特に、縦框と横框を厚くすることで、扉全体にしっかりとした印象を与えることができます。
パネルの深さ: 中央のパネルを深く設置し、立体的な彫りが施されたデザインにすると、扉がより重厚に見えます。深いパネルは光と影のコントラストを強調し、奥行きを感じさせます。
4. 装飾とモールディング
モールディングや装飾は、扉のデザインをより重厚で豪華なものにします。
彫刻装飾: 花や植物、幾何学模様、歴史的なモチーフの彫刻が施された扉は、非常に重厚感があります。手彫りの装飾が施されると、職人の技術が光り、独特の高級感が生まれます。
装飾モール: 繊細なモールディングや重厚なオゴーモールディングを使用することで、扉のエッジが強調され、視覚的な重さを感じさせることができます。
5. 色の選定
色も重厚感を出すために重要な要素です。
濃い色: 濃い色(ダークブラウン、ブラック、ダークグリーン、ネイビーなど)は、重量感と威厳を感じさせます。特に濃いブラウンやブラックの無垢材の扉は、クラシックで重厚な印象を強調します。
マット仕上げ: マットな仕上げの方が光を吸収し、視覚的な重さを強調します。一方で、適度な光沢感を持つ仕上げは、豪華さを引き立てることができます。
6. ハードウェアと金具
取っ手やヒンジなどの金具も、重厚感を強調するための重要な要素です。
大型の取っ手: アイアンやブロンズの大型取っ手は、重厚感を高める効果があります。シンプルでしっかりした形状のものや、細工が施されたクラシカルなデザインの取っ手が好まれます。
装飾的なヒンジ: 扉の外側に見えるヒンジも、重厚感を出すための一部です。特に大きなアイアンヒンジやデコラティブな金具は、歴史的で重厚な印象を与えます。
重厚感のある扉のデザインは、素材の質感、デザインスタイル、色合い、装飾モール、ハードウェアなど、多くの要素が組み合わさって成り立っています。これらの要素が適切に調和することで、扉は単なる機能的な要素ではなく、空間の雰囲気を高める重要なインテリアの一部となります。
オフィス設計プロジェクトの解説
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