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設備機器のグレード、賃料の安さで戦わない

グレードの高い設備機器が入っていると、入居者さんは喜びます。
でも、その設備が入っているから、賃借を決める訳ではありません。
設備機器のあるといいねは、無くて良いのでは?と考えています。
もちろん、無くてはいけない設備もあります。
今時、ウォシュレットの無いトイレはありえません。
浴室乾燥機も同様。
でも、床暖房が必要でしょうか?
床暖房が必要なのは、一等地の高額ファミリー賃貸のみです。
その他の場合は、あったら嬉しいけれど、有っても無くても借りてくれます。
この様に、ターゲットによって、必要な設備は変わって来ます。
無料インターネットがあると、貸しやすいという、不動産コンサルタントもいますが、ファミリー向けや社会人向け賃貸では、自分たちで、好きなプロバイダーに入りますし、そもそも携帯電話の料金とネットや固定電話は連動させることが多いですから、不要です。
完全学生向けであれば、無料インターネットを整備するという選択肢も有りですが、無料分はオーナーが支払うことになります。

設備のグレードを上げるという事は、その分設備費用が上がり、結果的に入居者さんの負担が増えるか、オーナーの負担が増えるかになってしまいます。
設備機器は、年月がたつごとに、性能がどんどん良くなって行きます。
設備の高いグレードで入居者を集めてしまうと、10年後、時代遅れになった設備では、人を呼べなくなってしまいます。
設備グレード競争で、新築10年後の賃貸相場を戦うのはリスクがありすぎです。
そこでは無く、間取りや空間づくりなど、別の魅力で借りてもらいたいですね。