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  • 執筆者の写真t-ogino

天井と壁の間に隙間をつくる事で、狭い場所の心地よさと、抜け感・開放感を感じられるオフィス(神奈川県横浜市)

更新日:8月4日


壁と天井に隙間のある木の箱、リビング、オフィス

狭い場所は意外と心地良いんです。狭い部屋特有の親密感のある心地よさに、抜け感が加わるとよい気持ちの良い場所になると思っています。


見えないけど見通しが良い、壁上部の隙間


見えないのに見通しが良いとは、なんだろう?

壁って普通、床から天井までつくって部屋を囲んで閉じます。でも、ここでの壁は天井までつくらず、壁と天井の間に隙間を開ける形になっています。こうすると、壁の向こうは見えない、見えないけれど何となく見通しがある様に感じます。抜け感ってやつですよね。


空間のつながり


壁と天井の間に隙間を開けると、部屋としては分かれているけれど、空間自体はちょこっとだけつながっていて、な~んとなく様子がわかる。プライバシーはあるけど、つながってる感はある。こういう状態だと部屋って広くかんじるんです。


抜け感


大きな家でも、小さな家でも、この抜け感が良い家になるポイントの一つかなと、思っています。抜け感が無いと大きな家も圧迫感を感じるし、小さな家でも抜け感があると開放感あって心地良かったりする。



オフィスの抜け感とは


オフィス内装の「抜け感」は、空間に対して「開放感」や「軽やかさ」を感じさせるデザイン要素のことを指します。具体的には、次のような特徴を持つことが多いです。


1. 視線の通りやすさ

  • ガラス仕切りや開放的なレイアウト:ガラスのパーティションや透明な仕切りを使用することで、光がオフィス全体に広がり、視線が遠くまで届くようになります。これにより、空間が広く感じられます。

  • 視線が遮られない家具配置:高い家具やパーティションを避け、視線が通るように家具を配置することも重要です。


2. 色と素材の選択

  • 明るい色合い:白や淡い色の使用は、空間を広く感じさせる効果があります。また、軽い素材(木材、ガラス、メタルなど)を使用することで、重厚感を避け、軽やかさを演出します。

  • 反射素材:ガラスやメタルの使用で光を反射させ、空間を明るくし、開放感を持たせます。


3. 自然光の活用

  • 大きな窓や天窓:自然光がオフィスにたっぷりと入るようにすることで、明るさとともに広がりを感じさせることができます。窓からの眺めも抜け感に貢献します。


4. スペースの余裕

  • 適度な空間の余裕:家具を密集させず、歩きやすい通路やスペースを確保することで、閉塞感を避け、オープンで開放的な印象を与えます。


5. グリーンの配置

  • 植物の配置:観葉植物や壁面緑化を取り入れることで、視覚的にリフレッシュされる空間を作り出します。自然の要素は、空間を柔らかくし、心地よい抜け感を生み出します。


6. 天井の高さ

  • 高い天井:天井が高いと、空間全体が広く感じられ、抜け感が生まれます。天井が高くなくても、工夫次第で開放的に見せることができます。


このように、「抜け感」のあるオフィス内装は、物理的な広さだけでなく、心理的な快適さも向上させるため、多くの企業が採用しています。オフィス環境が快適であることは、従業員の生産性やモチベーションにも良い影響を与えることが期待されます。


天井と壁の間に隙間をつくる事で抜け感をつくる方法


天井と壁の間に隙間を設けることで抜け感を演出する方法は、オフィス内装や住宅設計において、空間をより開放的で軽やかに見せるための工夫の一つです。具体的な手法とその効果について詳しく説明します。


1. 天井と壁の隙間の設計

  • 浮遊感のある天井:天井と壁が直接接触せず、わずかな隙間を作ることで、天井が浮いているように見えるデザインが可能です。この隙間には間接照明を設置することが多く、天井が光で浮かび上がることで、視覚的に天井が軽く見え、空間が広がりを感じさせます。


  • 壁の高さを低くする:あえて壁を天井まで届かせず、数センチから数十センチの隙間を作ることで、空間全体に一体感を持たせつつ、開放感を生むことができます。これにより、閉塞感を軽減し、空間が柔らかく広がる印象を与えます。


2. 隙間の幅と配置

  • 隙間の幅:隙間の幅はデザインの要素として重要で、狭すぎると効果が薄く、広すぎると不安定な印象を与えることがあります。通常、数センチから10センチ程度の隙間がバランスよく見え、効果的です。


  • 隙間の配置:壁と天井の全周に渡って隙間を設けることもあれば、一部にのみ設けることもあります。全周に設けると一体感が強調され、一部の場合はポイントとしてのデザイン効果が得られます。


3. 照明の活用

  • 間接照明の設置:天井と壁の隙間にLED照明を配置することで、天井が浮かび上がるような演出ができます。これにより、空間全体が柔らかく照らされ、抜け感がさらに強調されます。照明の色温度や明るさを調整することで、空間の雰囲気もコントロール可能です。


  • 光の方向と効果:光が上方向や下方向に向かうことで、天井が浮いて見えるだけでなく、壁や天井自体に陰影が生まれ、奥行き感が増します。


4. 素材の選定

  • 透明・半透明素材の使用:隙間部分に透明または半透明の素材を使用することで、光や視線を通しつつ、仕切りの効果を持たせることができます。アクリル板やガラスの使用は、視覚的な抜け感をさらに強化します。


  • 軽い素材と色:軽やかな色合いの素材を使用することで、天井や壁の重さを感じさせず、空間全体がより開放的に感じられます。


5. 音の問題への対応

  • 音の抜け感への対策:天井と壁の隙間があると音が漏れやすくなるため、音響設計が重要になります。吸音材や防音パネルの設置、隙間部分に特別な音響素材を使うことで、音の抜け感を抑えつつ、視覚的な抜け感を保つことができます。


6. 施工と安全性

  • 施工技術の注意点:隙間を設けるためには、施工技術が重要です。構造的な強度を保ちつつ、美しく仕上げるためには、経験豊富な施工チームが必要です。また、耐震性や耐久性も考慮してデザインを行うことが求められます。


天井と壁の間に隙間を設けることで生まれる抜け感は、空間全体に軽やかさと開放感をもたらします。このデザイン手法は、特にモダンで洗練されたインテリアに適しており、オフィスや住宅の雰囲気を一段と向上させる効果があります。


空間のつながりをつくるオフィスの設計方法


空間のつながりを作るオフィスの設計は、従業員のコミュニケーションを促進し、効率的で快適な作業環境を提供するために重要です。以下に、空間のつながりを効果的に設計するための方法を詳しく説明します。


1. オープンプランレイアウト

  • 一体感を持たせる:オープンプランレイアウトでは、壁や仕切りを最小限に抑え、広々とした空間を作ります。これにより、視覚的および物理的なつながりが生まれ、チーム間のコミュニケーションが容易になります。

  • ゾーニング:異なる機能や活動に合わせてエリアをゾーン分けしつつ、視線や動線が通りやすくすることで、オープンなつながりを持たせることができます。


2. フレキシブルな家具配置

  • 可動式の家具:移動や配置変更が可能な家具を使用することで、スペースの使い方を柔軟に変更できます。これにより、チームやプロジェクトに応じた最適なレイアウトが実現でき、空間のつながりを保つことができます。

  • 共有スペースの活用:コラボレーションエリアやリフレッシュメントエリアなど、共用スペースを設けることで、自然な交流や情報共有の場を提供します。


3. 視覚的なつながりの工夫

  • 透明な仕切りやガラスパーティション:ガラスや透明な仕切りを使用することで、物理的な隔たりを最小限にしつつ、空間の視覚的なつながりを維持します。これにより、開放感を持たせながらも、必要な仕切りやプライバシーを確保できます。

  • 視線の通りを考慮:視線が通るような配置やデザインを意識することで、空間全体に連続性を持たせ、統一感を生み出します。


4. 動線とアクセスの改善

  • 直感的な動線:オフィス内での移動がスムーズで直感的に行えるように、動線を明確に設計します。主要なエリア間のアクセスが簡単であることで、自然と空間のつながりが強調されます。

  • 中心となるスペースの配置:オフィスの中心に共有スペースやリラックスエリアを配置し、そこから各エリアへのアクセスが容易になるようにします。これにより、各エリアのつながりを強化できます。


5. 自然光と視覚的な連携

  • 大きな窓や天窓の活用:自然光を最大限に取り入れるために、大きな窓や天窓を設置します。自然光が空間全体に行き渡ることで、開放感と連続感が生まれます。

  • 景観の利用:外の景色や景観を意識して、視覚的に自然とのつながりを作り出します。これにより、室内と外部空間の一体感を感じることができます。


6. 色彩と素材の選定

  • 一貫したカラースキーム:空間全体に統一感を持たせるために、一貫したカラースキームを使用します。色彩がつながりを持たせ、空間全体の調和を保ちます。

  • 共通素材の使用:壁、床、天井などで共通の素材や仕上げを使うことで、空間に連続性を持たせることができます。例えば、同じ木材やメタルのトリムを使うことで、視覚的なつながりを強調できます。


7. 植物やアートの活用

  • 植物の配置:グリーンを取り入れることで、空間に自然のつながりを持たせます。大きな観葉植物や垂れ下がる植物を配置することで、空間がより一体感のあるものになります。

  • アートの共有:共通のアート作品や装飾を使うことで、オフィス内の空間に統一感を持たせ、視覚的なつながりを作り出します。


8. 音の設計

  • 音響設計の配慮:音のつながりを意識した設計を行うことで、オフィス全体の音環境を快適に保ちます。例えば、吸音パネルや音響カーテンを使って、空間内の音の流れを調整します。


これらの設計方法を取り入れることで、オフィスの空間に自然なつながりを作り出し、従業員のコミュニケーションやコラボレーションを促進することができます。


狭いスペースの親密感と抜け感を合わせ持つ設計の注意点


狭いスペースで親密感と抜け感を両立させる設計は、空間の使い方やデザインに工夫が必要です。以下に、そのための注意点と具体的な方法を詳しく説明します。


1. 親密感と抜け感のバランス

  • 親密感: 小さな空間でも居心地良く、落ち着いた雰囲気を作り出すこと。個々のエリアが独立し、プライバシーや集中できる環境を提供します。

  • 抜け感: 空間が広がりを感じさせること。開放感を持たせつつ、空間の狭さを感じさせないようにすること。


2. レイアウトと動線

  • 効率的なレイアウト: 空間を有効に活用しつつ、親密感を持たせるために、家具や設備の配置を工夫します。例えば、コンパクトな家具や可動式の家具を使うことで、スペースの使い方を柔軟にします。

  • シームレスな動線: 通路や通路の幅を確保し、動きやすいレイアウトにすることで、狭さを感じさせずに抜け感を持たせます。動線がスムーズであることで、空間が広く感じられる効果があります。


3. 色彩と素材の選択

  • 明るい色合い: 明るい色(白、淡いグレー、パステルカラーなど)を使用することで、空間が広がり、抜け感が生まれます。暗い色は狭さを強調するため、避けた方が良いでしょう。

  • 軽やかな素材: 軽やかで透過性のある素材(ガラス、アクリル、軽量な木材など)を使用することで、空間に軽やかさを持たせ、広がりを感じさせます。


4. 光の活用

  • 自然光の取り入れ: 可能であれば、大きな窓や天窓を取り入れて、自然光を最大限に取り入れます。自然光が空間全体に広がり、開放感を生み出します。

  • 間接照明の活用: 壁や天井に間接照明を設置することで、柔らかな光が空間全体に広がり、狭さを感じさせずに親密感を演出します。隙間にLEDライトを設置することで、浮遊感や抜け感を持たせることも可能です。


5. 家具と収納の工夫

  • コンパクトで多機能な家具: 小さなスペースには、収納機能が組み込まれたコンパクトな家具を選ぶと良いでしょう。例えば、収納付きベンチや折りたたみ式の家具など、空間を有効に使えます。

  • 収納の工夫: 壁面収納や浮遊型の収納を取り入れることで、床面積を広く保ちつつ、収納を確保します。これにより、狭いスペースでも整理整頓が可能で、抜け感を感じさせることができます。


6. 視覚的な工夫

  • 鏡の使用: 鏡を使うことで、空間が広がって見える効果があります。鏡を配置する場所やサイズを工夫し、反射を活用して空間の広がりを演出します。

  • アートや装飾: 視覚的に広がりを感じさせるアートや装飾を取り入れることで、狭いスペースでも開放感を演出することができます。


7. 空間の分割

  • 可動式の仕切り: 可動式のパーティションやスクリーンを使用して、必要に応じて空間を分割することができます。これにより、親密感を持たせつつ、必要なときには開放感を維持することができます。

  • 低めの仕切り: 高すぎない仕切りやパーティションを使用することで、視線を遮らずに空間を分割し、親密感と開放感のバランスを保ちます。


8. 音響設計

  • 吸音材の使用: 音響設計にも注意を払い、吸音材や音響パネルを取り入れて、音の反響や響きをコントロールします。これにより、親密感を保ちつつ、快適な音環境を提供します。


これらのポイントを考慮することで、狭いスペースでも親密感と抜け感を上手に両立させることができます。空間の設計には創造性が求められますが、工夫次第で快適で魅力的な環境を実現することが可能です。



オフィス設計プロジェクトの解説





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