top of page
検索

無印良品の収納グッズでそろえた、使いやすさ抜群の脱衣所・洗面所

  • 執筆者の写真: t-ogino
    t-ogino
  • 6 時間前
  • 読了時間: 10分
無印良品のグッズで揃えた脱衣所


無印良品のカゴで揃え収納した、脱衣所です。ランドリールームらしくて、おしゃれ。天井のバーは、洗濯物やちょっとしたタオルを掛けたり、多目的に使えてすごく便利に使って頂いている様です。コンパクトなスペースなので、洗濯機など家電含めて何を入れるか綿密に考えてレイアウトした脱衣所です。



オープンカウンターの洗面所


洗面化粧台の場所はかなり悩み、紆余曲折しました。よくあることなんですが、元々の洗面脱衣所はかなり小さく、収納が出来ませんでした。そこで、リノベーションでは洗面を脱所の外に出して、廊下(玄関の横)に洗面化粧台を設置しました。オープンな場所なので、いつも綺麗にしておかなくてはいけないですが、施主は整理整頓して使っていました。可愛らしいブラケット照明は施主支給。作家さんの製作です。



暮らしに寄り添う、機能と美しさを兼ね備えた脱衣所と洗面空間


家づくりにおいて、脱衣所や洗面スペースは往々にして「裏方」として扱われがちです。リビングやキッチンのように人目につく場所ではないため、つい後回しにされてしまう。しかし、実際の暮らしの中では、毎日必ず使う場所であり、家族の生活リズムを支える重要な拠点でもあります。紹介する空間は、まさにその「裏方」を主役に引き上げたような、機能性と美しさが見事に融合した脱衣所と洗面スペースです。


この空間は、無印良品の収納カゴを用いた整然とした収納、天井のバーによる多目的な使い方、そして洗面台の大胆なレイアウト変更など、随所に施主と設計者のこだわりが詰まっています。写真からも伝わってくるのは、ただ整っているだけではない、「暮らしに馴染んでいる」空間の温かさです。


無印良品のカゴが生む、静かな統一感と使いやすさ

脱衣所の収納には、無印良品の白いカゴが整然と並べられています。サイズや色を揃えることで、視覚的なノイズが減り、空間全体がすっきりとした印象に。ラベル付きのカゴもあり、誰が見ても何がどこにあるかが一目で分かるようになっています。これは、家族全員が使いやすく、迷わずに物を取り出せるようにという施主の配慮から生まれた工夫です。


無印良品の収納アイテムは、シンプルでありながら機能的。その「余白のあるデザイン」が、使い手の暮らしに寄り添い、自由な使い方を許容してくれます。施主はこのカゴに、タオル類、洗濯ネット、洗剤、子どもの着替えなどを用途別に分けて収納しており、日々の家事がスムーズに進むように工夫されています。


収納棚の配置も絶妙で、洗濯機の横に設けられた棚には、洗濯に必要なアイテムがすぐ手に取れるように配置されており、動線が非常に合理的です。限られたスペースの中でも、使いやすさと美しさを両立させるための工夫が随所に見られます。


天井のバーがもたらす、空間の柔軟性と多機能性

脱衣所の天井には、黒いバーが設置されています。これは単なる構造材ではなく、洗濯物を一時的に干したり、濡れたタオルを掛けたり、さらには来客時の目隠しとして布を吊るすなど、多目的に使える工夫が施されています。


このバーの存在によって、脱衣所は「洗う・干す・しまう」という一連の動作が一つの空間で完結するようになり、家事の効率が格段に向上しています。特に雨の日や、急ぎで乾かしたい衣類があるときには、このバーが非常に重宝されているそうです。


コンパクトなスペースに込めた、綿密なレイアウト設計

この脱衣所は、決して広い空間ではありません。むしろ、限られた面積の中で、洗濯機や収納棚、照明、バーなどをどのように配置するか、綿密な検討が必要でした。設計者と施主は何度も打ち合わせを重ね、実際に現地で動線を確認しながら、最も使いやすいレイアウトを模索しました。


洗濯機の扉の開閉スペース、カゴの出し入れ、家族が同時に使うときの動きなど、細部にわたるシミュレーションが行われました。その結果、無駄なスペースを極力省きながらも、圧迫感のない、開放的な印象を保つことに成功しています。


壁面には、必要最低限の棚を設け、収納力を確保しつつも空間を閉じすぎない工夫が施されています。床材にはグレー系の素材が使われており、汚れが目立ちにくく、掃除もしやすい。こうした素材選びも、日々の使い勝手を考慮した結果です。


洗面化粧台の移設に込めた、暮らしへの深い配慮

元々の洗面脱衣所は非常に狭く、収納もほとんどできない状態でした。そこで、今回のリノベーションでは思い切って洗面化粧台を脱衣所の外に出し、廊下——玄関のすぐ横——に設置するという大胆なプランが採用されました。


この決断には、施主の「家族が気持ちよく使える空間にしたい」という強い思いが込められています。廊下に洗面台を設けることで、朝の混雑時にも家族がスムーズに身支度できるようになり、脱衣所の機能も洗濯や収納に集中させることができました。


もちろん、オープンな場所に洗面台を置くということは、常に清潔に保つ必要があります。しかし、施主はその点を十分に理解し、日々丁寧に使い、整理整頓を心がけています。来客が通る場所でもあるため、洗面台周りにはお気に入りのハンドソープや小さなグリーンを飾り、空間に温かみを添えています。


施主支給のブラケット照明が灯す、空間への愛着

洗面台の上には、施主が自ら選んだブラケット照明が取り付けられています。これは、ある作家さんが手掛けた一点ものの作品で、柔らかな光と可愛らしいフォルムが空間に優しい雰囲気をもたらしています。


施主は、家づくりの過程で「既製品だけではなく、自分の感性に合ったものを取り入れたい」と考え、照明や小物に関しては積極的に作家ものを選んでいました。こうしたこだわりが、空間に「自分らしさ」を宿らせ、単なる機能空間ではない、暮らしの一部としての存在感を生み出しています。


照明の光は、朝の慌ただしい時間にも、夜の静かなひとときにも、空間に穏やかなリズムを与えてくれます。鏡に映る光の揺らぎが、日々の生活にささやかな癒しをもたらしているのです。


空間は、暮らしの器である

この脱衣所と洗面スペースのリノベーションは、単なる間取り変更や収納改善ではありません。そこには、施主の暮らしへの深い理解と、設計者との丁寧な対話がありました。限られたスペースの中で、何を優先し、何を削ぎ落とすか。その選択の積み重ねが、今の心地よい空間を形づくっています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


洗面所と脱衣所の設計ポイント


1. 空間の役割と分離の是非

洗面所と脱衣所は、しばしば一体化して設計されがちですが、実際にはそれぞれ異なる役割を担っています。洗面所は「身支度」「手洗い」「歯磨き」など、家族全員が頻繁に利用するパブリックな機能を持ちます。一方、脱衣所は「着替え」「洗濯」「入浴前後の準備」など、よりプライベートで身体的な行為が伴う空間です。


この二つを分離することで、以下のような利点が生まれます:

• プライバシーの確保:誰かが入浴中でも、他の家族が洗面所を使える。

• 来客対応のしやすさ:洗面所が脱衣所と分かれていれば、来客が手洗いをする際に気まずさがない。

• 動線の整理:洗濯・入浴・着替えの流れと、身支度・手洗いの流れを分けることで、空間の混雑を防げる。

ただし、分離には床面積やコストの増加が伴うため、設計初期段階で家族構成や生活スタイルを丁寧にヒアリングし、優先順位を明確にすることが重要です。


2. 洗面所の設計における注意点

① 動線と配置

洗面所は、朝のラッシュ時に最も混雑する場所の一つです。玄関からの動線、寝室からの動線、脱衣所・浴室との連携を意識し、回遊性のある配置が理想です。例えば、玄関近くに手洗いスペースを設けることで、帰宅後すぐに手洗いができる動線が生まれ、衛生面でも安心です。


② 洗面台のサイズと仕様

家族の人数や使用頻度に応じて、洗面台の仕様を柔軟に設計する必要があります。以下のような選択肢があります:

• ダブルボウル:朝の混雑を緩和し、兄弟姉妹が並んで使える。

• 広めのカウンター:化粧品やヘアケア用品を広げても余裕がある。

• ミラーキャビネット:収納と鏡の機能を兼ね備え、空間をすっきり見せる。

また、自然光が入る位置に洗面台を配置することで、朝の身支度が快適になり、空間全体の印象も明るくなります。


③ 収納の工夫

洗面所は、生活感が出やすい空間です。歯ブラシ、タオル、化粧品、ドライヤーなど、細々としたアイテムが多いため、収納計画が非常に重要です。

• 洗面台下収納:掃除用品やストック品を収納。

• 鏡裏収納:日常的に使う小物を隠して収納。

• 壁面収納:タオルや洗剤などを取り出しやすく、見た目も整える。

木材や自然素材を活かした収納設計をされる場合、オープン棚に籐や布製のバスケットを組み合わせることで、温かみと整理性を両立できます。


3. 脱衣所の設計における注意点

① プライバシーと安心感

脱衣所は、家族が裸になる空間であり、最もプライベートな場面の一つです。洗面所と分離することで、誰かが入浴中でも他の家族が気兼ねなく洗面所を使えるようになります。特に思春期の子どもがいる家庭では、この分離が心理的な安心感につながります。

また、間仕切りや引き戸を設けることで、視線を遮りながらも空間の連続性を保つことができます。素材選びにおいては、木製のルーバーや半透明のポリカーボネートなど、柔らかく光を通すものを使うと、閉塞感を避けながらプライバシーを守れます。


② 広さと快適性

脱衣所は、洗濯機・脱衣カゴ・着替えスペースなど、多くの機能を持つため、最低でも1.5畳以上、理想的には2畳以上の広さが必要です。狭い空間でも、収納を壁面に集約したり、天井吊りの乾燥バーを設けることで、機能性を高めることができます。

冬場の寒さ対策として、床暖房や脱衣所用のヒーターを設置することで、入浴前後の快適性が大きく向上します。特に高齢者や小さなお子さんがいる家庭では、ヒートショック対策としても有効です。


③ 洗濯動線の最適化

脱衣所は、洗濯機が置かれることが多く、洗濯→干す→しまうという家事動線の中心になります。この動線を短く、直線的に設計することで、家事の負担が大きく軽減されます。

例えば:

• 洗濯機の隣に室内干しスペース(天井バー+除湿機)

• 脱衣所の近くにファミリークローゼットを設ける

• 洗濯物を畳むスペースをカウンターとして設置

こうした設計は、日々の家事を「作業」から「習慣」へと変え、空間に流れと意味を与えます。


④ 湿気・換気対策

脱衣所は湿気がこもりやすく、カビの温床になりがちです。以下のような対策が有効です:

• 換気扇の設置:浴室と連動して湿気を排出。

• 窓の配置:自然換気を促進し、空間に抜け感を与える。

• 防水素材の使用:洗濯機周辺や床材に耐水性の高い素材を選定。

素材の質感にこだわる場合は、左官仕上げの壁や、撥水加工を施した木材などを用いることで、機能性と美しさを両立できます。


4. 情緒性と家族の成長に寄り添う設計

洗面所や脱衣所は、単なる「機能空間」ではなく、家族の成長や日々の営みに深く関わる場所です。例えば、子どもが自分で手を洗ったり、着替えをしたりすることで、自立心が育まれます。そうした行動を促すために、洗面台の高さを調整したり、収納の位置を子ども目線で設計することが大切です。

また、空間に木の温もりや自然素材の柔らかさを取り入れることで、朝の慌ただしさや夜の疲れを癒す「感情の緩衝地帯」として機能します。


コメント


bottom of page