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  • 執筆者の写真t-ogino

六角形の建築。幾何学で建築を設計する方法。「看護小規模多機能居宅介護施設」は幾何学的な天井の形!

更新日:8月28日


六角形の天井

竣工した、「看多機」の天井は、六角形が重なりあった、幾何学的な形状になった。 建築の設計手法の一つに、幾何学を使う方法がある。 純粋に円や、方形の空間を作る方法。 円、方形、三角形など複数の幾何学形状を使う方法。 複数の幾何学形状を重ねあう事で、造形する手法。 空間や造形のデザインをコントロールする方法としては、明快ながら、設計者の力量がダイレクトにでる方法になる。 竣工した「かんたき」は、純粋な六角形をベースに、部分を外すたり、足したり、崩していくデザインスキルで、造形しています。 設計者的なディテールのこだわりとしては、 間接照明の照明デザインが上手くいって、かなり綺麗に天井を照らしていることと、 写真で気づかないくらい、露出のスプリンクラーの配管を割り付けていることが、細かいこだわり。 スプリンクラーの配管なんか、普通に施工すると、もろ目立ちでみっともなくなるのですが、関係各所と何度も協議を重ね、粘りに粘った結果、この形に。 その気になれば、やってやれない事は、無いな。



六角形の建築事例


六角形の建築は、そのユニークな形状と機能性から、多くの注目を集めています。以下は、六角形の建築事例として有名なものと、その特長についての情報です。


1. 六角形の蜂の巣

自然界の例として、蜂の巣が挙げられます。蜂の巣の六角形の構造は、空間を最大限に活用し、強度を保つために非常に効率的です。この自然のデザインは、多くの建築家やデザイナーにインスピレーションを与えています。


2. ロンドンのハクスレ・ホール

ロンドンにあるハクスレ・ホールは、六角形の形状が特徴的な公共施設です。内部は円形のスペースで構成されており、六角形の外観が独自の美しいフォルムを作り出しています。


3. カナダのメトロトン・ビル

カナダのメトロトン・ビルは、六角形のセクションが特徴的な商業ビルです。設計においては、六角形の構造を用いて効率的な空間利用と独特な外観を実現しています。


4. 日本の六角形の住宅

日本では、六角形の住宅が実験的な設計として取り入れられています。特に、小さな土地での効率的な空間利用を目的に、六角形のプランが用いられることがあります。たとえば、六角形の平面形状が、周囲の環境と調和するように設計された住宅があります。


5. 六角形の小屋やリゾート施設

六角形の小屋やリゾート施設も人気があります。これらは、自然環境と調和し、独特なデザインを提供するために作られることが多いです。六角形の形状は、360度の景観を提供するのに適しており、特に自然の中に建てられることが多いです。


特長と利点

  • 空間効率: 六角形は空間を効率的に利用できる形状です。特に小さな土地や特殊な地形で有利です。

  • 強度と安定性: 六角形の構造は、均等な力の分散が可能であり、強度が高いです。

  • 視覚的な魅力: 六角形の独特な形状は、建物に個性的で魅力的な外観を提供します。

  • 自然との調和: 六角形は自然界に見られる形状であり、自然との調和を図るデザインに適しています。


このように、六角形の建築はデザインの面でも機能性の面でも興味深い選択肢となります。


幾何学とは何


幾何学(きかがく)とは、空間や形状、図形の性質と関係を扱う数学の一分野です。古代から存在しており、物理的な形状や空間の測定、形の変換などに関する問題を研究します。幾何学には以下のような主要な領域があります:


1. ユークリッド幾何学(平面幾何学)

  • 基礎: 古代ギリシャの数学者ユークリッドによって体系化され、平面上の点、直線、角、三角形、四角形などの基本的な図形を扱います。

  • 公理と定理: ユークリッド幾何学は、いくつかの基本的な公理(自明な前提)から出発し、そこから様々な定理(証明された命題)を導き出します。

  • 応用: 平面幾何学は、日常生活の中の設計や図面、建築などに広く応用されます。


2. 非ユークリッド幾何学

  • 背景: ユークリッド幾何学の公理の一部を変更することで、新しい幾何学が得られるという考え方から生まれました。

  • 双曲幾何学: 平行線公理が修正され、平行線が複数存在する可能性がある幾何学です。曲がった空間や相対性理論などに関連します。

  • 楕円幾何学: 平行線公理が変更され、平行線が存在しない幾何学です。球面上の形状や地球の表面のような曲面の解析に使われます。


3. 射影幾何学

  • 概念: 点と直線の関係に焦点を当て、平行線が交わるように見える視点を考えます。主に図形の変換や視覚的な表現に関連します。

  • 応用: コンピュータグラフィックスや視覚芸術での図形の描写に利用されます。


4. トポロジー

  • 基礎: 形状の「伸ばす」や「曲げる」といった変形に関する性質を扱います。サイズや角度を無視し、図形の連結性や境界の性質に着目します。

  • 応用: トポロジーは、物理学、化学、生物学などの様々な科学分野で利用され、複雑な構造の解析に役立ちます。


5. 立体幾何学(空間幾何学)

  • 基礎: 三次元空間における図形の性質を研究します。立方体、球体、円柱などの三次元形状の体積や表面積、角度などを計算します。

  • 応用: 建築設計や工業デザイン、3Dモデリングなどに応用されます。


幾何学の主な概念

  • : 位置を示す無限に小さな位置。

  • 直線: 無限に長く、幅のない線。

  • : 二つの直線が交わる点で形成される。

  • 三角形: 三つの辺と三つの角からなる図形。

  • : 中心から一定の距離にある点の集合。


幾何学は数学の中でも視覚的で直感的な部分が多く、実世界の形状や空間を理解するための基本的なツールです。


幾何学を使った建築設計


幾何学は建築設計において非常に重要な役割を果たします。幾何学的手法を使うことで、デザインの美しさ、機能性、効率性を高めることができます。以下は、幾何学を用いた建築設計の主な手法です:


1. シンメトリーと比率

  • シンメトリー: 対称性を持つデザインは、視覚的な安定感とバランスを提供します。建物のファサードや内部空間において、左右対称や回転対称のデザインが用いられます。

  • 黄金比: 黄金比(約1:1.618)は、自然界や美術においてよく見られる比率で、視覚的な美しさを生むために用いられます。建築物の外観や内部の配置に黄金比を取り入れることがあります。


2. フラクタルデザイン

  • フラクタル幾何学: 自己相似性を持つ形状で、建物の外壁や装飾にフラクタルパターンを取り入れることで、視覚的に興味深い効果を得ることができます。自然界の形状を模倣するデザインにも使われます。

3. ポリゴンと多面体

  • ポリゴンデザイン: 三角形、四角形、五角形などのポリゴンを使ったデザインは、建物の外観にユニークな形状を提供します。これにより、現代的で幾何学的な美しさを追求することができます。

  • 多面体: 立体的な形状を持つ多面体(例えば、正十二面体や正八面体)を用いたデザインは、視覚的な興味を引きつけるだけでなく、構造的な強度を提供することもあります。


4. 曲線と曲面

  • 放物線や螺旋: 曲線や曲面を用いた建築デザインは、流動的で動きのある形状を作り出します。曲線的なファサードや螺旋状の階段など、視覚的に魅力的で機能的な要素を取り入れることができます。

  • ジオデシックドーム: いくつかの三角形を組み合わせて形成されるドームで、軽量で強度が高い構造を持ちます。バケット型の屋根や大規模なイベントホールなどに使用されます。


5. 空間の分割と配置

  • グリッドシステム: 空間を均等なグリッドで分割し、構造やレイアウトを決定します。これにより、効率的な空間利用と整然としたデザインが実現します。

  • モジュール設計: モジュール化されたユニットを組み合わせることで、柔軟で拡張可能な設計が可能になります。モジュール設計は、住宅やオフィスビルのコンセプトに多く用いられています。


6. トポロジカル変換

  • 変形と変換: トポロジーの概念を使って、空間を変形させたり、異なる形状の組み合わせを考えることで、ユニークな空間構成が可能になります。例えば、複雑な形状の屋根や内部空間のデザインに応用されます。


7. パラメトリックデザイン

  • パラメトリックモデリング: 設計パラメーターを変化させることで、建物の形状や構造を動的に調整します。コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアを使用して、複雑な形状や構造を効率的に作成できます。


8. ビジュアル・ストラクチュアル統合

  • 視覚と構造の統合: ビジュアルの美しさと構造的な機能を統合するために、幾何学的な形状やパターンが用いられます。例えば、ビルのファサードに複雑な幾何学模様を施し、同時に構造的な強度を高めることができます。


幾何学を用いた建築設計は、単に美しさを追求するだけでなく、実用性や効率性を向上させるための強力なツールとなります。


六角形の天井


六角形の天井は、独特な美しさと機能性を持つ設計要素であり、様々な空間で用いられることがあります。以下は、六角形の天井の特徴、デザイン、利点、および実際の使用例についての詳細です。


特徴

  1. 幾何学的美しさ

    • 六角形のパターンは視覚的に均整が取れており、シンプルながらも独特のデザイン美を提供します。特に、複数の六角形が組み合わさることで、リズミカルでダイナミックな外観になります。


  2. モジュール性

    • 六角形のパネルやタイルはモジュール形式で設計されることが多く、容易に取り扱いや組み合わせが可能です。これにより、天井のデザインを自由にカスタマイズできます。


  3. 空間の視覚的効果

    • 六角形の天井は、空間に深みや動きを加える効果があります。特に、立体的なパターンや色の変化を取り入れることで、視覚的に興味を引くことができます。


デザイン手法

  1. 六角形のタイル

    • 六角形のタイルを使って天井をデザインする方法です。タイルは、取り外しや交換が容易で、メンテナンスがしやすいという利点があります。パターンや色の組み合わせでさまざまなデザインが可能です。


  2. ドーム型またはバレル型の天井

    • 六角形のパネルをドーム型やバレル型に配置することで、立体的で動きのある天井を作り出すことができます。これにより、空間に広がりと高級感を加えることができます。


  3. ライトインテグレーション

    • 六角形の天井デザインにライトを組み込むことで、照明効果を最大化することができます。パネルの間にLEDライトを埋め込むと、パターンが浮かび上がり、幻想的な雰囲気を演出します。


  4. 装飾的な仕上げ

    • 六角形の天井に装飾的な仕上げやカラーを施すことで、独自のデザインを強調することができます。例えば、金属製の仕上げや木材の仕上げを使うことで、異なるスタイルやテーマを表現できます。


利点

  1. 空間の変化

    • 六角形の天井は、空間に動きとリズムを加えるため、視覚的に興味深い効果を持ちます。特に、天井が高い空間や広い部屋において、独特のデザイン要素として活躍します。


  2. 音響効果の向上

    • 六角形のパネルは音響特性に影響を与えることができます。パネルの配置や素材によって、音の拡散や吸音効果を調整することが可能です。


  3. デザインの柔軟性

    • 六角形は、単体でも複数組み合わせても使えるため、デザインの自由度が高いです。シンプルな配置から複雑な模様まで、さまざまなスタイルに対応できます。


使用例

  1. 商業施設

    • レストランやカフェ、ショッピングモールなどの商業施設では、六角形の天井が注目を集めるデザイン要素として使用されることが多いです。特に、ブランドイメージやテーマに合わせた装飾が可能です。


  2. 住宅

    • 住宅のリビングルームや寝室、ホームオフィスなどで、六角形の天井が採用されることもあります。個性的で洗練された空間作りに貢献します。


  3. 公共施設

    • ホテルのロビーや会議室、文化施設などで、六角形の天井が使用されることがあります。広い空間に対して視覚的なアクセントを加えるために効果的です。


結論

六角形の天井は、その幾何学的な美しさと機能性から、多様な空間でのデザインに応用可能です。視覚的な効果を高めるだけでなく、音響効果やデザインの柔軟性を持ち合わせており、現代の建築設計において魅力的な選択肢となります。


六角形の建築を設計する注意点


六角形の建築を設計する際には、特有の形状とその特性を考慮して、以下の注意点を考慮することが重要です:


1. 構造的な考慮

  • 支持構造: 六角形の建築は、特に大規模な構造物の場合、支持構造の設計が重要です。六角形の形状は均等に力を分散させるため、適切なサポートが必要です。コーナーの強度を確保するために、追加の補強やトラス構造が検討されることがあります。

  • 荷重分散: 六角形の形状が荷重をどのように分散するかを理解することが大切です。特に、屋根や上階の荷重が均等に分散されるように設計する必要があります。


2. 空間の利用とレイアウト

  • 内装の配置: 六角形の内装は、直線的な形状に比べて不規則なスペースが多くなります。家具や設備の配置を工夫して、効率的な空間利用を目指します。六角形の部屋には、円形や多角形の家具が合うことがあります。

  • 視覚的効果: 六角形の形状は視覚的に興味深いですが、部屋の機能性や快適性を考慮することが重要です。視線の通り道や動線を意識して設計します。


3. 光と通風

  • 自然光の取り入れ: 六角形の建築では、窓の配置が難しくなることがあります。自然光を効果的に取り入れるために、窓のサイズや位置を慎重に計画する必要があります。

  • 通風: 通風を確保するために、換気の設計が重要です。六角形の形状が通風に影響を与える場合があるため、開口部の配置や換気システムの設計に工夫が必要です。


4. 建材と施工

  • 建材の選定: 六角形の建築に適した建材を選ぶことが重要です。特に、角や接合部の処理に注意が必要です。タイルやパネルなどのモジュール化された材料が適している場合があります。

  • 施工の難易度: 六角形の構造は通常の直線的な設計よりも施工が複雑になることがあります。施工の精度が要求されるため、経験豊富な施工チームの選定が重要です。


5. 美的および機能的なデザイン

  • 視覚的バランス: 六角形の形状が視覚的にバランスを取るためには、デザインの整合性が求められます。外観と内装の調和を考慮し、全体的な美しさを追求します。

  • 機能性: デザインの美しさだけでなく、機能性も重要です。収納スペースや動線、居住空間の快適性を考慮し、実用的な設計を心がけます。


6. 耐久性とメンテナンス

  • 耐久性の確認: 六角形の構造は特有の応力分布を持つため、耐久性を確認することが重要です。特に外部の環境や気候に対する耐久性を検討する必要があります。

  • メンテナンスの容易さ: 六角形のデザインがメンテナンスにどのような影響を与えるかを考慮します。複雑な形状は掃除や修理が難しい場合があるため、メンテナンスのしやすさも考慮に入れます。


7. 地域の規制と法令

  • 建築規制: 地域の建築規制や法令に従うことが必要です。六角形の建築が地域の規制に合致しているか、必要な許可を取得することを確認します。

  • エネルギー効率: エネルギー効率に関する規制や基準も考慮する必要があります。六角形の形状が断熱性能やエネルギー効率に与える影響を評価します。


六角形の建築は独自の美しさと機能性を持ちますが、設計にあたっては上記の注意点を考慮し、慎重な計画と設計が求められます。


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