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概要

所在地:茨城県つくば市

デザインエリア:ランドスケープ・庭・池・滝・車路・遊歩道

用途:介護付き有料老人ホーム

敷地面積:9859.85㎡(1784.70坪)

Design:Ogino Takamitsu Atelier

Photo:Takamitsu Ogino

 

施主の想い

元々、老人保健施設・グループホーム・クリニックが隣接して運営していた敷地の隣に、老人ホームを新設する事になりました。いままでバラバラの施設だったのを、全体が繋がって使い憩える場所にしたいとの事で、敷地の中央に庭をつくりたいとのご相談からこのプロジェクトは始まりました。

地方郊外ですが、幹線道路から100mほど入った1ha程の大きな敷地で、敷地の周囲には林・栗畑・芝畑のある良好の環境です。憩いになる場所、色々な施設を繋ぐ中庭、動植物も集う様な場所として欲しいということが最初の要望でした。

 

要望のポイント

・憩いになる場所

・全体を繋ぐ中庭

・動植物も集う

 

設計・提案内容

全体を繋ぐには中庭だけでなく、敷地全てが高齢者の為の生きる自然の中の村の様にしたいと考え、1ha敷地全体を使い・楽しめるデザインしたガーデン・ランドスケープの提案をしました。

介護スタッフさんと話会う中で、季節で異なる花を敷地の異なる場所に配置することで、「今日は、あそこの桜が見たいわ」という気持ちになってもらい、敷地の色々な場所に出かけたくなる仕掛けをしました。花以外にも、池、滝、流れ、芝生の広場、森の中の小路など、異なる楽しさのある場を、異なる場所に設置し、遊歩道で繋ぐ事で外に出る気持ちが湧くようにしています。

池には、鯉を泳がせ、動くものに興味を持つ人の心理・特に高齢者の心理に訴えかけています。滝から流れる水音は、聴覚に訴え、花の香りは収穫に訴え、家庭菜園は味覚に訴え、裸足で歩く芝生広場は、触覚に訴え、緑や花の色は視覚に訴える、五感で感じる庭となっています。

作業療法士と相談し、リハビリテーションになる様、敷地全体に遊歩道を巡らせ楽しく歩くことが出きるようにしています。途中途中にベンチを設置し、休憩しながら散歩ができます。また、あえて小さな坂をつくることで、自然に体力の向上が図れます。芝生広場は裸足で歩くリハビリに使います。

四季おりおり、必ずどこかで花が咲き紅葉するよう、桜、百日紅、紅葉、牡丹など季節の植栽を植え、香りと色を楽しめます。車路は蛇行させ、車のスピードを強制的に遅くすることで、ゆったりした時間のエリアに入って来たことを感じで貰います。ゆったりした車のスピードは、ゆったりした生活空間を乱さず、安全性にも配慮しています。

 

完成後の様子・施主の声

ご家族が来られた時に、車椅子を押しながら一緒に庭を散策している姿を良く見かけます。介護度は異なりますが、一緒に自然・季節を感じ時間を共有する場に庭がなっています。

池の鯉は人気で、よく入居者さんが長めに出かけています。

散策路をリハビリに歩いたり、ベンチで休憩したり、日々楽しめる場となりました。

池と遊歩道と車椅子で散歩する高齢者|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
遊歩道と橋|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
池|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
車寄せ|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
既存木|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
遊歩道と橋|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
木陰の遊歩道|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
芝生の広場|老人ホームの癒しの庭・ランドスケープデザイン・設計|
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