top of page
検索
  • 執筆者の写真t-ogino

間接照明をベースに、「斜め40度猫の家」は、照明計画中。照明は目に優しくまず光源が見えない様に(東京都北区)

更新日:8月11日


間接照明のスケッチ

間接照明をベースに、照明計画を考える様にしています。

家の設計としてはなるべく柔軟に考える事を心掛けているのですが、照明の設計だけはどこかしら間接照明を組み込んでいます。


実施設計中の、「斜め40度猫の家」では壁際に間接照明を這わせて、斜めに上っていく天井を光がなめていく計画を考えました。天井の高いリビング、実は上の方が暗く感じます。その暗く感じる天井を美しく照らす照明に、間接照明はなってくれています。


当初、間接照明+ブラケット(壁につける照明)で考えていたのですが、これが中々上手くいかない。ブラケットをつける壁の場所と、間接照明の場所の取り合いが中々難しかった。ウンウン悩んで考えたあげく、間接照明+ダクトレール(スポットライト)という組み合わせのアイデアを採用しました。中々、快適な照明環境になるはずです。


本当は、光源が見えないのが、目に優しく快適な照明空間になります。光源が目に入ってしまうと眩しく感じてしまうので。ただ、全ての照明を光源が目に入らない間接照明にするのはちょっと暗くて現実的では無い。間接照明と極一般的な、ダウンライトなどの照明を組みあわせる事で過不足無く心地よくいられる、住まいを考えています。


間接照明をベースにした照明計画


間接照明をベースにした照明計画は、空間に柔らかく、落ち着いた雰囲気を作り出すための方法です。直接的な光源を見せずに、光を壁や天井などに反射させて間接的に空間を照らすことで、眩しさを抑えつつ明るさを提供します。このアプローチは、リビングルーム、ベッドルーム、バスルーム、エントランスホールなど、リラックスした雰囲気を求める空間で特に効果的です。以下は、間接照明をベースにした照明計画の基本的なポイントです。


1. 間接照明の種類

  • コーニス照明: 壁の上部に設置された照明が天井や壁を照らす方式。天井を高く見せる効果があり、リビングやダイニングでよく使用されます。


  • コーヴ照明: 天井の周りに設けられた溝に照明を設置し、天井面を照らす方式。天井の高さを強調し、空間を広く感じさせる効果があります。


  • バッフル照明: 天井や壁の隙間に照明を埋め込んで、光が柔らかく広がるように設置する方法です。映画館のような空間に適しています。


  • フットライト: 床に近い位置に設置して、壁面や階段などを照らすための照明。安全性を高めるだけでなく、独特の雰囲気を演出します。


2. 間接照明の配置

  • 壁面への設置: 壁面に間接照明を設置することで、空間に奥行き感と立体感を与えることができます。アート作品の背後に設置することで、作品を強調することも可能です。


  • 天井への設置: 天井に間接照明を配置することで、天井が浮かんでいるような印象を作り出せます。また、天井全体が柔らかく照らされるため、部屋全体が均一に明るくなる効果があります。


  • 床への設置: 床近くに間接照明を設置することで、足元を安全に照らしながら、床材やカーペットの質感を引き立てます。特に廊下や階段などで利用されることが多いです。


3. 色温度と色調

  • 暖色系 (2700K-3000K): リラックスした雰囲気を作り出すために、リビングルームやベッドルームなどで使用。温かみのある光は、くつろぎの空間に最適です。


  • 中間色 (3500K-4000K): バスルームやキッチン、エントランスホールに適しており、活動的な空間で使われます。


  • 寒色系 (5000K以上): 作業エリアやクローゼットなど、明るさと集中力が求められる場所に適していますが、間接照明ではあまり使用されないことが多いです。


4. 調光機能の活用

  • 調光可能な間接照明を使用することで、時間帯や用途に応じて明るさを調整できます。夜間は柔らかい光でリラックスしたい場合や、映画鑑賞時に暗めの雰囲気を作りたい場合などに便利です。


5. 素材の選択

  • 照明が当たる面の素材にも注意が必要です。光を反射させるために、明るい色の塗料や壁紙を使用することが推奨されます。また、ガラスやメタルなどの反射性の高い素材を使用すると、光がさらに効果的に広がります。


6. エネルギー効率

  • LED照明は省エネで長寿命であり、間接照明に最適です。エネルギー効率が高いため、光熱費の削減にも寄与します。


7. デザインとの調和

  • 間接照明は建築デザインと調和するように計画することが重要です。建物のラインや特徴を強調し、視覚的な美しさを引き立てるように設計することで、空間全体の印象を大きく向上させることができます。


間接照明を上手に活用することで、居心地の良い空間を作り出すことが可能です。光の反射と拡散の効果を最大限に活かすことで、居住者にとって快適な空間を提供できるでしょう。


照明の光源を隠す照明計画


照明の光源を隠す照明計画(間接照明)は、直接的な光源が視界に入らないようにデザインされており、特定の場面や空間で非常に効果的です。以下は、光源を隠す照明計画の主な利点について詳しく説明します。


1. 眩しさの軽減

  • 直接光源が視界に入ると、目が眩しくなりやすいですが、光源を隠すことで眩しさを抑えることができます。これにより、目に優しく、長時間居ても疲れにくい空間が作れます。特にリビングルームや寝室など、リラックスしたい場所ではこの効果が重要です。


2. 柔らかく均一な光の分布

  • 光源を隠すことで、壁や天井に光を反射させて間接的に空間を照らすことができます。これにより、光が柔らかく均一に広がり、空間全体に心地よい明るさが生まれます。影も柔らかく、目立たないため、空間が広く感じられる効果もあります。


3. 空間の雰囲気を向上

  • 隠された光源からの柔らかい光は、空間に温かみや落ち着きをもたらします。間接照明は、リラックスしたい空間や、リラックス感を求めるカフェ、レストラン、ホテルのロビーなどに適しています。光の質が高まり、心地よい環境を提供することができます。


4. デザイン性の向上

  • 光源が隠れているため、照明器具そのものが主張せず、空間のインテリアデザインを邪魔しません。これにより、建築のラインや内装のディテールが引き立ちます。特に、モダンでミニマリストなデザインを好む場合、間接照明はスタイルを洗練させる重要な要素となります。


5. 空間の奥行き感と立体感の演出

  • 隠された光源からの光が壁や天井に当たることで、奥行き感と立体感が生まれます。特定のエリアやディテールを強調するために、光を巧みに配置することで、空間に深みが加わり、視覚的に興味深い環境が作れます。


6. 調光の柔軟性

  • 隠された光源による間接照明は、調光が容易で、必要に応じて明るさを調整することができます。昼間は明るく、夜間は柔らかく照らすなど、時間帯や状況に応じて最適な明るさを提供することが可能です。これにより、居心地の良さをさらに向上させることができます。


7. 視覚的なノイズの軽減

  • 光源が直接視界に入らないため、視覚的なノイズが減少します。これにより、部屋の中での視覚的な負荷が減り、精神的な落ち着きが生まれます。シンプルでクリーンな見た目を維持したい場合に特に有効です。


8. 安全性の向上

  • 特に階段や廊下、寝室の床付近などに設置する場合、隠された光源は足元を優しく照らし、安全性を高めます。夜間に起きて移動する際などに、眩しさを感じずに周囲を確認できるのは大きな利点です。


9. エネルギー効率の向上

  • 隠された光源を使用する間接照明は、LED技術と組み合わせることで、エネルギー効率が向上します。間接照明では少ない光量で広範囲を照らすことができるため、同じ明るさを得るために必要なエネルギー量が減少します。


10. 視線の誘導とフォーカスの作成

  • 隠された光源を用いることで、視線を特定のオブジェクトやエリアに誘導することができます。アート作品、彫刻、インテリアの特定の部分を強調するために使用することで、フォーカスポイントを効果的に作り出せます。


光源を隠す照明計画は、空間の美しさと快適さを最大限に引き出すための非常に有効な手法です。設計段階でしっかりと計画することで、視覚的に魅力的で、機能的かつ快適な空間を実現できます。


快適な照明計画


快適な照明計画は、居住者の生活品質を向上させ、心地よい空間を作り出すための重要な要素です。照明は単に部屋を明るくするだけでなく、雰囲気を調整し、感情や健康にも影響を与えます。以下に、快適な照明計画を作るためのポイントを詳しく説明します。


1. 光の層を使い分ける

快適な照明計画の鍵は、異なる種類の光を組み合わせて使用することです。これにより、空間に深みとバランスをもたらし、使用目的に応じて適切な明るさと雰囲気を提供できます。以下の3つの層が基本的な要素となります。


  • アンビエント照明(一般照明): 部屋全体を均一に照らす基礎的な光です。天井灯、シーリングライト、フロアランプなどが一般的です。この層は基本的な視覚的な快適さを提供します。


  • タスク照明(作業照明): 読書、料理、デスクワークなど、特定の活動に焦点を当てた光です。デスクランプ、キッチンカウンターの下に設置するLEDライトなどがこれに当たります。十分な明るさを確保し、眩しさを避けることが重要です。


  • アクセント照明: 部屋の特定の特徴やオブジェクト(アート作品、植物、建築的なディテール)を強調するための照明です。スポットライト、壁面に取り付けたランプ、隠されたLEDストリップライトなどが使用されます。


2. 色温度と色調の選択

色温度(ケルビン、K)は光の色味を表し、空間の雰囲気に大きく影響します。用途に応じて色温度を選ぶことが快適さを確保するために重要です。


  • 暖色系(2700K〜3000K): 温かみのある光で、リラックスしたい空間(リビングルーム、ベッドルーム)に適しています。夕日のような色味で、くつろぎの雰囲気を作ります。


  • 中間色(3500K〜4000K): バランスの取れた白色光で、バスルーム、キッチン、ホームオフィスなど、少し活動的な空間に適しています。


  • 寒色系(5000K以上): 白色から青白い光で、集中力が必要な作業エリア(ガレージ、ワークショップ、クローゼット)に適しています。日中の自然光に近い色味です。


3. 自然光の活用

自然光は人間の生理リズムに大きな影響を与えるため、快適な照明計画において重要です。窓や天窓を設けることで、日中はできるだけ自然光を取り入れ、人工照明に頼らずに明るさを確保します。また、カーテンやブラインドで光の量を調節することも可能です。自然光が取り入れられる空間は、居住者にとって心理的に快適で健康的です。


4. 調光機能の導入

調光可能な照明器具を使用することで、時間帯や用途に応じて明るさを自由に調整できます。夕方や夜間は柔らかい光に設定してリラックスした雰囲気を作り、日中は明るい光で活動的な空間を演出することが可能です。調光スイッチやスマート照明システムを使うと便利です。


5. 間接照明の活用

光源を隠して間接的に光を反射させる間接照明は、空間に柔らかい明るさをもたらし、眩しさを抑えながら心地よい環境を提供します。壁面や天井、家具の下などにLEDストリップライトを配置することで、柔らかい光を演出できます。


6. 影のコントロール

快適な空間を作るためには、影のコントロールも重要です。適切な角度で光を配置し、影が必要以上に強く出ないようにすることが大切です。多方向からの光を取り入れることで、柔らかい影を作り、自然な空間を演出します。


7. エネルギー効率の考慮

照明計画においてエネルギー効率を考慮することも重要です。LED照明はエネルギー消費が少なく、寿命が長いため、快適さと環境への配慮を両立する選択肢です。また、適切な照明器具とタイマーを使用して、不要なエネルギー消費を防ぐことも大切です。


8. 空間の用途に合わせたデザイン

照明計画は、各部屋の用途や目的に合わせてデザインすることが重要です。リビングルームはリラックスとコミュニケーションのための空間として柔らかい光が求められ、キッチンは作業がしやすいように明るい光が必要です。バスルームでは、顔を照らすタスク照明が大切です。


9. 心理的効果と色の影響

照明の色は人の気分や行動に影響を与えます。暖色系の光はリラックス効果があり、寒色系の光は集中力を高める効果があります。また、カラーLEDを使用して、特定の気分やテーマに合わせた色の変化を楽しむこともできます。


10. 照明器具の選定

デザイン性だけでなく、機能性や耐久性も考慮して照明器具を選定することが重要です。例えば、キッチンでは耐油性や掃除のしやすさ、バスルームでは防湿性が求められます。各空間の用途に応じた適切な照明器具を選びましょう。


快適な照明計画は、居住者の生活の質を高め、空間をより魅力的で機能的にします。光の配置、色温度の選択、自然光の活用、調光機能などを駆使して、各空間に適した明るさと雰囲気を作り出すことが重要です。これらの要素を総合的に考慮することで、居住者にとって心地よく健康的な環境を実現できます。



一戸建て住宅設計プロジェクトの解説


戸建て木造リノベーション設計プロジェクトの解説


Comments


bottom of page